講演情報

[B-1A-29]77.8 GHzにおける粗面からの角度散乱の実験的特性評価

◎矢島 功貴1、亀井 利久1、吉原 徹2、岡崎 浩治3、南園 健一3、郷右近 一彦3 (1. 防衛大学校、2. REBOMIX 合同会社、3. ソフトバンク株式会社)

キーワード:

ミリ波測定、粗面散乱、見通し外

無線通信システムの進歩に伴い、非見通し(NLOS)環境における性能の向上がますます重要になってきている。ミリ波などの高周波帯では、電波の伝搬は指向性が強く、遮蔽の影響を受けやすいため、壁や道路などの表面からの電磁波散乱の利用に対する関心が高まっている。しかし、粗面からの散乱は、表面の形状や観測条件によって複雑に変化するため、信頼性の高い測定および評価手法が必要とされている。
 本研究では、TÜV Rheinland Japan Ltd.が提供する測定設備を用いて、無響室内で粗面試料の散乱波測定を実施した。受信アンテナは固定し、送信アンテナと試料を回転させて、散乱電力の角度分布を測定した。測定の不確実性を考慮し、結果は相対的な値として評価されている。
 実験結果によると、入射波は広い角度範囲にわたって散乱される一方で、表面の高さプロファイルの影響を受けて強い角度依存性を示すことが明らかになった。測定された電力レベルは、感度限界である−70 dBmを上回っており、測定セットアップの妥当性が示された。今後の研究では、この手法を野外測定へと拡張していく予定である。