講演情報

[B-1B-14]扇子型アレーアンテナの段差変化時の放射特性解析

◎尾田 陸馬1、高野 忠1、三枝 健二1、瀧川 道生1 (1. 日本大学)

キーワード:

アレーアンテナ、等方性素子、線形アレー、放射特性、放射パターン、展開構造、アレーファクタ

災害時等の可搬型応用に有用な展開構造を有するアンテナとして、我々は展開性能の向上を目的とした扇子型アレーアンテナを提案している 。本アンテナは線形アレーを扇形板上に形成してパネルとし、回転中心を軸に放射状に展開する構造を持つが、展開時には隣接するパネル間で厚さ分の段差が生じる 。本稿では、この扇子構造に起因する段差構造を考慮し、具体的なアンテナ設計指針を得るため、パネル枚数を変化させたときの放射特性について解析を行った。
解析モデルとして各パネル上の線形アレーに7素子を配置し、パネルの段差をλ/8としたうえで、各素子の励振振幅を中心からの半径距離に応じて重み付けした 。パネル数Nを変化させた計算結果から、パネル数の増加に伴い最大放射方向の利得は増加し、N=24において25.5dBiで一定となることを確認した 。また、N=14の段階ではθ=45°〜90°の広角領域において花弁状のサイドローブが大きく広がるが、パネル数を増やすことで最外殻における円周方向の素子間隔が短縮され、N=24では広角領域の最大サイドローブレベルが-24dBまで大幅に低減されることが分かった 。
以上の放射特性解析の結果より、段差を有する扇子型アレーアンテナにおいて良好な放射特性を確保するための妥当な設計条件として、N=24が一つの目安になると考えられる。