講演情報
[B-1B-58]SRRを用いたCubeSat用アンテナのパッチ面小型化の検討
〇横道 烈1、田中 慶太1、松本 健2,3 (1. 東京電機大学大学院、2. 東大、3. アークエッジ・スペース)
キーワード:
超小型衛星、特定小電力無線、パッチアンテナ、メタマテリアル構造
本研究室では3Uサイズ(縦×横×高さ:100 mm × 100 mm × 300 mm)のCubeSatを開発している.本研究では,先行研究を基にパッチアンテナにメタマテリアル構造を適用し,アンテナ性能を維持したままパッチ面の小型化と円偏波化を目指している.先行研究ではメタマテリアル構造(SRR)を適用することでパッチ面の小型化を実現した.しかし,偏波特性は楕円偏波に留まっていた.そこで本研究では,同SRRを二重構造化することでパッチ面の小型化と円偏波化を検討した.先行研究並びに本研究で扱った周波数帯は小電力無線である920MHz帯である.まず,先行研究と同様の基板形状でメタマテリアル構造(SRR)を設けないパッチアンテナを設計した.アンテナ設計時には反射係数(S11),利得,軸比などの主要評価項目において目標値を満たす設計を行った.なお,シミュレーションにはANSYS社の3次元電磁界解析シミュレーションソフト,HFSSを使用した.次に,作成したパッチアンテナのGND面にSRRを適用したアンテナを設計し,SRRの有無によるシミュレーション結果の比較を行った.これにより,SRRを適用することでパッチ面の長さは64.4mmから46.5mmとなった.このことから,パッチ長は27.8%短縮され,パッチ面積は52%減少した.また,SRRを適用したアンテナは各評価項目の目標値を満たしており,左旋円偏波のアンテナとして動作する結果となった.これらの結果から,提案構造はCubeSat搭載アンテナの小型化およびアレイアンテナ設計に有効であることが示された.本研究の結果より,アンテナ占有面積の削減および高利得アレイアンテナ設計への応用が期待され,メタマテリアル構造の有効性を示した.今後は衛星筐体に搭載した際のアンテナ特性について検討する.
