講演情報

[B-1C-25]気球搭載スキャナによる変調方式推定の屋外基礎実験

〇野町 真規1、小枩谷 勇二1、井川 和正1、愛知 信也1 (1. ソフトバンク株式会社)

キーワード:

災害時エリア把握、上空観測、変調識別

大規模災害時における通信エリアやユーザー分布の迅速かつ精緻な把握に向け、著者らはUAV等への搭載を想定した上空スキャン装置により、地上端末からのLTEアップリンク信号を直接測定して変調方式や到来方向を推定する手法を検討している。本稿では、高度と変調方式の可観測性の関係を実環境で検証するため、屋外で気球にスキャン装置を搭載した実証実験の結果を報告する。
実験では、高度約620m〜1000mに設定して気球を掲揚し、地上の追跡車両内の測定用端末から送信される実網のLTEアップリンク信号(Band 1, 3, 8)を上空で測定した。コンスタレーション解析の結果、いずれの周波数帯においても上空での信号検出が可能であることを確認した。具体的には、Band 1(高度約890m)およびBand 8(高度約620m)において64QAM、Band 3(高度約974m)において16QAMの変調方式が推定できるケースを確認した。前回の屋内模擬実験では高度1000m相当での識別が困難であったが、屋内外の伝搬環境の違いにより、屋外では高度1000m近くでも可観測であることが判明した。ただし、解析精度は受信SINRに強く依存するため 、今後は受信性能の改善を図るとともに、到来方向推定の実用化に向けてアレイアンテナの開発と実測を進める。