講演情報
[B-6-63]Split Computing におけるデルタ符号化の
適応レンジ符号化による高圧縮化の検討
◎芝 紘希1、朱 致儀1、フィネルティ パトリック1、太田 能1 (1. 神戸大学)
キーワード:
Split Computing、中間特徴量圧縮、デルタ符号化
Split Computing は DNN をエッジとクラウドに分割し,中間特徴量を伝送して協調推論する方式であり,その伝送量がボトルネックとなる.動画では隣接フレームの中間特徴量に強い時間相関があるため,前フレーム復元値との差分のみを量子化・伝送する閉ループ DPCM(デルタ符号化)が有効である.本稿は,量子化器と符号化器の2段からなるこのパイプラインのうち符号化器に着目する.量子化器が定める order-0 エントロピー H0 を下限として,達成レート R を H0 に近づける役割を符号化器が担う点に注目し,従来の汎用圧縮器 zlib を軽量な order-0 適応レンジ符号化器へ置換する.置換は可逆であるため,精度(非圧縮特徴の予測との top-1 一致率)を完全に保ったまま圧縮率のみを高める.UCF101・EfficientNetV2-S(分割点 SP3/SP4/SP6)での評価では,全分割点・全動作点で前研究を上回り,実バイトを約7〜32%(向上倍率1.08〜1.47)削減できた.利得は高圧縮帯ほど大きく,分割点にはほぼ依存しない.今後は,不可逆な符号化器の導入,量子化器の再検討,文脈モデルの活用,エッジ実機での計算時間評価に取り組む.
