講演情報

[B-6-69]Wi-Fi HaLow の通信容量を広げる分散送信手法の検討

〇石窪 公哉1、山田 崇史1 (1. 公立千歳科学技術大学)

キーワード:

Wi-Fi HaLow、IEEE 802.11ah、スマート農業、リンクアグリゲーション

近年、スマート農業や災害監視などの分野において、広域かつ低消費電力な無線通信技術が求められている。IEEE 802.11ah (Wi-Fi HaLow) は、長距離通信、低消費電力、比較的高速な通信を実現する無線通信規格であり、従来のWi-FiやLPWA (Low Power Wide Area) と比較して、広域かつ一定のスループットを必要とするIoTネットワークの構築に適している。
しかし、日本国内では920 MHz帯利用時の送信時間について1時間当たりの累積送信時間が360秒以内に制限されている。そのため動画伝送や大容量データ通信に必要なスループットの確保が困難であり、通信容量の拡張が課題となっている。
そこで本研究では、大容量データを複数のWi-Fi HaLow STAに分散して送信し、単一のアクセスポイントで受信及び順序制御を行うことで、実効通信容量を拡張する手法を提案する。提案手法の有効性を確認するため、STA数を1台、2台、3台と変化させ、UDP通信によるスループット測定を行った。その結果STAが1台の構成ではアクセスポイントにおける受信レートが200 kbpsであったのに対し、2台構成では379 kbps、3台構成では479 kbpsとなり、それぞれ1.9倍、2.4倍のスループット向上を確認した。これにより、複数STAによる分散送信がWi-Fi HaLowの送信時間制約の影響を緩和し、通信容量の拡張に有効であることを示した。