講演情報

[BPO-1-10]視力回復を目的とした
遠近合焦像の提示デバイスにおける映像提示の改善

◎川村 直史1、力丸 真衣2、山北 彩未2、前原 秀明1 (1. 福岡工大、2. 福岡工大大学院)

キーワード:

VR、視力回復、眼の調節、遠近合焦像提示デバイス、空間周波数スペクトル

近年,若年層の視力低下が課題となっており,VR を用いた視覚トレーニングへの応用が期待されている.筆者らは,像調整用レンズを前後に移動させることで眼に提示される焦点距離を変化させる遠近合焦像提示デバイスを試作してきた.本研究では,このデバイスに用いる映像生成方法と,映像に連動して合焦像を提示する駆動機構を改良した.映像生成では,Blender を用いて各画素のカメラからの距離を輝度値に変換し,近距離 0.5 m,遠距離 10 m に対応する深度画像を PNG 形式で作成した.これをもとに,24 fps,約 3 分の自然風景映像を構成した.また,制作映像の空間周波数特性を評価した結果,スペクトル勾配 α は −1.05 ± 0.03(n = 10)であり,自然画像に近い特性を示した.駆動機構では,深度画像の時間変化から焦点遷移を snap モードと smooth モードに分類し,再生時に同期して実行する方式を採用した.実機測定では,レンズ駆動遅延は snap モードで平均 703 ms,smooth モードで平均 1231 ms であり,再生時には約 700 ms 先行してモータを駆動する方針を定めた.今後は,試作機の完成度向上と映像同期精度の評価を進める.