講演情報
[C-12-27]180 nm CMOSプロセスを用いた可変容量型24 GHz帯LC共振型移相器
◎中澤 広樹1、高野 恭弥1 (1. 東京理科大学)
キーワード:
移相器、5G、CMOS、LC共振器、FR3
近年の5G以降の通信システムでは、ビームフォーミング技術による通信品質向上が重要視されており、その実現には信号の位相を精密に制御する移相器が不可欠である。しかし、従来の移相器には位相可変範囲の制限や高周波帯における性能劣化といった課題が存在する。特に24 GHz帯のようなマイクロ波高周波領域では、広い位相可変範囲と小型化を両立した移相器の実現が求められている。本研究では、MOSバラクタとインダクタを用いたLC並列共振回路を導入した24 GHz帯移相器を提案する。
提案回路では、可変容量素子と並列共振するインダクタを付加した構成を採用している。LC並列共振回路は共振周波数近傍においてインピーダンス特性が急峻に変化するため、バラクタ容量のわずかな変化によって24 GHzにおける位相特性を大きく変化させることができる。これにより、従来のローパス型移相器と比較して位相可変範囲を拡大できる。また、本回路は受動素子のみで構成されているため、直流電力を消費せずに位相制御が可能である。
提案手法の有効性を確認するため、LC共振を導入した回路と非導入回路を比較した。その結果、2段のLC共振を導入した構成では、非導入時と比較して位相変化量が21.3°増加し、LC並列共振による位相可変範囲拡大の効果を確認した。
提案回路は180 nm CMOSプロセスを用いて設計・試作し、シミュレーションおよび実測評価を行った。シミュレーションでは24 GHzにおいて279.8°の位相可変範囲を達成し、実測では258.86°の位相可変範囲を確認した。一方で、挿入損失および整合特性には改善の余地が残るものの、LC並列共振を利用することで24 GHz帯において大きな位相可変範囲を実現できることを確認した。今後は整合回路の最適化や損失低減を行い、さらなる性能向上を目指す。
提案回路では、可変容量素子と並列共振するインダクタを付加した構成を採用している。LC並列共振回路は共振周波数近傍においてインピーダンス特性が急峻に変化するため、バラクタ容量のわずかな変化によって24 GHzにおける位相特性を大きく変化させることができる。これにより、従来のローパス型移相器と比較して位相可変範囲を拡大できる。また、本回路は受動素子のみで構成されているため、直流電力を消費せずに位相制御が可能である。
提案手法の有効性を確認するため、LC共振を導入した回路と非導入回路を比較した。その結果、2段のLC共振を導入した構成では、非導入時と比較して位相変化量が21.3°増加し、LC並列共振による位相可変範囲拡大の効果を確認した。
提案回路は180 nm CMOSプロセスを用いて設計・試作し、シミュレーションおよび実測評価を行った。シミュレーションでは24 GHzにおいて279.8°の位相可変範囲を達成し、実測では258.86°の位相可変範囲を確認した。一方で、挿入損失および整合特性には改善の余地が残るものの、LC並列共振を利用することで24 GHz帯において大きな位相可変範囲を実現できることを確認した。今後は整合回路の最適化や損失低減を行い、さらなる性能向上を目指す。
