講演情報
[C-14-10]Y分岐および方向性結合器を用いたJバンド導波管型Mach-Zehnder干渉計
添田 建太郎1、長沼 和則1、山口 義紀1、小西 邦昭1、伊藤 弘1、永妻 忠夫1、〇湯本 潤司1 (1. 東京大学)
キーワード:
WR-3.4 導波管、マハツェンダー干渉計、方向性結合器、Y分岐導波管
本研究は、次世代のテラヘルツ通信における高速変調器やフィルタへの応用が期待される「Mach-Zehnder干渉計(MZI)」を、300GHz帯(Jバンド)の導波管回路として安定動作させるための構造を提案・実証したものである 。 すでに、300GHz帯MZIとして、筆者らは「TE20モード型Y分岐導波管(TE20-YBWG)」を用いたMZIを発表した 。しかし、合波側で2つのアームの信号間で位相がずれていると、同相から外れた成分が合波部で反射され、入力側(分岐部)との間で多重反射を引き起こした 。この反射波による不安定動作が、入出力特性においてスパイク状のノイズを発生させるという課題があった 。 この課題を解決するため、本研究ではMZIの合波部に「方向性結合器(DirC)」を新たに導入した。2つの出力ポートを持つ方向性結合器により、位相不整合を起こした不要な成分を分離ポートへと逃がすことで、入力側への反射を抑える構造を提案した 。 試作には、UV硬化樹脂型3Dプリンタ「RECILS」と独自のめっき技術が用いられ、独立に作製したTE20-YBWGとDirCをフランジを介して対向結合することでMZIを構成した 。 300GHz付近での透過スペクトルの測定結果から、アーム長差(15.2 mm)に応じたフリースペクトラルレンジ(FSR)15 GHzの良好な干渉特性が確認されました 。また、2つの出力ポートからの透過特性は、理論通り「逆相(相補的)」に増減変化する挙動を示しました 。 最終的に、最大透過率 -1.8 dB、消光比 16 dBという優秀な干渉特性を実測し、包絡線の挙動もシミュレーション(S21特性)とよく整合することを確認した 。本成果は、テラヘルツ通信用高速信号処理デバイスとして重要な要素技術です 。
