講演情報
[C-2B-28]可読ネットリストによるデュアルバンドBLC設計
〇井元 蒼葉1、中嶋 徳正1 (1. 福岡工業大学大学院工学研究科情報通信工学専攻)
キーワード:
Sパラメータ、回路シミュレータ、デュアルバンドブランチラインカプラ、差分進化、可読ネットリスト
本研究では、線形 S パラメータ計算に対象を絞った軽量なマイクロ波回路シミュレータを提案する。設計仕様を可読なテキストネットリストに記述し、各周波数での整合・アイソレーション・等分配・直交位相の条件を1行ずつ宣言的に与えると、順解析と設計探索により設計値を得る。順解析では、無損失伝送線路の 2×2 アドミタンス行列を全体行列にスタンプし、内部ノードを Kron 縮約してアドミタンス行列を求め、参照インピーダンスで正規化して S 行列へ変換する。設計探索では、各仕様の充足度を表す「余裕(margin)」を定義し、箱制約のもとで全仕様の余裕の最小値(最弱点)を最大化する最悪余裕最大化を、微分不要な差分進化により解く。本ツールを 2.4/5.8 GHz 動作のデュアルバンドブランチラインカプラ(DB-BLC)の設計に適用した結果、両帯域で等分配・直交位相・整合・アイソレーションを同時に達成し、各行の電力和は 1.000(無損失ユニタリ)となった。閉形式解との一致により妥当性を確認した。開発には生成AI(Claude Code)を活用した。
