講演情報

[N-1-09]Dynamical Inertial Newton 法の離散化における数値積分精度の影響に関する一考察

◎井上 來彌1、山富 龍1、二宮 洋1 (1. 湘南工科大学)

キーワード:

Dynamical Inertial Newton法、最適化アルゴリズム、ホイン法

近年,曲率情報と慣性項を組み合わせた最適化手法である Dynamical Inertial Newton(DIN)法が提案されている.DINは連立1階常微分方程式系として表現され,これを前進オイラー法で離散化することで最適化アルゴリズムとして利用されている.しかし,前進オイラー法は1次精度であり,離散化誤差が最適化性能に影響を与える可能性がある.そこで本研究では,DINの連立1階常微分方程式系を2次精度のホイン法(Heun法)で離散化したDIN Heunを提案する.提案手法では,現時点での勾配と前進オイラー法による予測点での勾配の平均を用いてパラメータを更新することで,より高精度な数値積分を実現する.
提案手法の有効性を検証するため,2次元ローゼンブロック関数の最小化問題を対象とした数値実験を行った.比較手法には前進オイラー法で離散化したDIN Eulerを用いた.実験の結果,DIN Eulerは目的関数値が約10⁻⁸付近で収束したのに対し,DIN Heunは約10⁻¹²まで減少し,より高い最適化精度を達成した.また,DIN Heunは収束までに多くの勾配計算を要したものの,より低い関数値へ到達することを確認した.以上の結果から,DINの離散化において数値積分精度を向上させることが最適化性能の改善につながることが示唆された.