講演情報
[N-2-16]Echo State Networkを用いた血糖値再帰予測における誤差伝搬解析
◎耿 一凡1、王 成浩1、矢嶋 赳彬1 (1. 九州大)
キーワード:
血糖値予測、エコーステートネットワーク、誤差伝搬、周波数解析
血糖値予測では、低血糖や高血糖の兆候を早期に把握するため、将来の血糖変動を安定に予測することが重要である。本研究では、Echo State Network(ESN)を用いた血糖値の再帰的多段予測における誤差伝搬を、周波数領域から解析した。推論時には、一段先の予測値を次段の入力として用い、将来の血糖値を再帰的に予測した。さらに、各予測時間における予測誤差信号から直流成分を除去し、FFT により振幅スペクトルを求め、低周波・中周波・高周波成分に分離した。その結果、低周波成分は予測時間が長くなっても大きく増幅されない一方で、中周波および特に高周波成分は予測時間の増加に伴って顕著に増大した。これは、再帰予測により短周期変動やノイズに対応する誤差が蓄積し、血糖値時系列に内在する不安定な動的成分が強調される可能性を示している。本解析により、RMSE のみでは捉えにくい誤差増幅の内訳を周波数帯域ごとに評価できることを示した。
