講演情報

[N-2-22]Bluetooth Low Energy省電力化手法のアドバタイジングインターバルパターンに関する検討

◎清水 悠貴1、野村 玲於奈1、三井 祐一郎1、吉田 宜史2、磯谷 亮介2、安田 裕之1,3、中里 仁1、長谷川 幹雄1 (1. 東京理科大学、2. セイコーフューチャークリエーション株式会社、3. 千葉工業大学)

キーワード:

Bluetooth Low Energy、Multi-Arm Bandit、アドバタイジングインターバル、UCB1-tuned、通信成功率

IoT技術の発展によりBluetooth Low Energy (BLE) ビーコンを用いたアプリケーションが広く普及しているが,多くのビーコンは小型かつバッテリー駆動であるため,さらなる省電力化が求められている.従来手法では,BLEの3つのアドバタイジングチャネルに対するチャネルマスク制御とアドバタイジングインターバルの適応制御を組み合わせ,Multi-Armed Bandit (MAB) アルゴリズムにより通信品質を維持しながら消費電力を削減する手法が提案されている.しかし,従来手法ではアドバタイジングインターバルの候補を線形パターン (1:2:3:4:5) としているため,探索範囲が比較的限定され,省電力効果の高い長いインターバルを十分に活用できない可能性がある.
そこで本稿では,チャネルマスク制御は従来手法と同様とし,アドバタイジングインターバルの候補を指数パターン (1:2:4:8) へ変更する手法を提案する.これにより,広範囲の送信間隔を効率的に探索し,通信信頼性を維持したままさらなる省電力化を図る.提案手法をBLEデバイスへ実装し,従来手法との比較評価を行った.通信信頼性は許容待ち時間内に通信が成功した割合であるAdvertising Success Rate (ASR) を用いて評価し,MABアルゴリズムにはUCB1-tunedを採用した.実験の結果,提案手法は従来手法と同等の高いASRを維持しながら,従来手法と比較して消費電力を43.5%削減できることを確認した.これは,指数パターンの導入により,省電力効果の高い長いアドバタイジングインターバルへ早期に収束しやすくなったためと考えられる.今後は,許容待ち時間とアドバタイジングインターバル候補の関係について検討し,さらなる性能向上を目指す.