大会長挨拶
第30回栃木県理学療法士学会学術大会開催にあたって
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第30回栃木県理学療法士学会学術大会 大会長 石坂 勇人 (獨協医科大学病院) | ![]() |
本大会が記念すべき第30回を迎えるにあたり、これまで本会を支え、発展に尽力されてこられた諸先輩方に深く感謝申し上げます。また、日々の臨床、教育、研究に真摯に向き合い、たゆまぬ努力を重ねてこられた会員の皆様の積み重ねの賜物であり、心より敬意を表します。
現在の医療を取り巻く環境は、医療技術の高度化や専門分化が進む一方で、人材不足、業務負担の増大、さらには医療機関の経営基盤の不安定化といった多くの課題に直面しております。加えて、物価上昇や社会情勢の急速な変化は、医療の持続可能性そのものに問いを投げかけています。
このような状況下において、急性期から回復期、生活期に至るまで、途切れることのない「切れ目のない医療・リハビリテーション体制」の構築は、喫緊かつ極めて重要な課題です。しかしながら、施設間の円滑な情報共有や、多職種間での役割理解には依然として課題が残されており、地域の実情に即した、より強固な連携体制の確立が強く求められています。
栃木県においても例外ではなく、急性期医療と地域包括ケアシステムを基盤とした回復期・生活期医療との連携強化は、地域医療の未来を左右する重要なテーマです。持続可能なリハビリテーション体制を地域全体で築き上げるためには、私たち一人ひとりの実践と、その「つながり」がこれまで以上に不可欠であると確信しております。
そこで本大会では、「つなぐ×つむぐ」をテーマに掲げました。
このテーマには、分野や立場を超えて知識と経験を「つなぐ」こと、そして日々の臨床や地域活動を通じて、人々の想いを丁寧に「つむぐ」ことへの願いが込められています。この地道な積み重ねこそが、地域医療の質を向上させ、未来のリハビリテーションを創造する原動力となると信じております。
また、これまで多くの若手理学療法士の先生方からは、
•「明日の臨床にすぐに活かせる学びがほしい」
•「多忙な業務の中で、勉強会に参加する時間を確保するのが難しい」
•「迷いや困難に直面した際に、支えとなる視点や助言がほしい」
といった切実な声が寄せられてまいりました。
本大会では、こうした現場のニーズに応えるべく、一般演題に加え、実践的なハンズオンセミナー、深く議論を交わすケースディスカッション、そして最新の知見を提供するランチョンセミナーなど、多角的な学びの機会を豊富に企画しております。
さらに、臨床、教育、政策といった幅広い視点や、新たな切り口も積極的に取り入れ、「参加することで、日々の臨床が確実に変わる」大会となることを目指してまいります。
本大会が、急性期、回復期、生活期、さらには医療、介護、福祉といった多岐にわたる分野の専門職が一堂に会し、知見と経験を共有する貴重な場となることを願ってやみません。そして、この交流が栃木県ならではのリハビリテーション連携のさらなる発展に寄与することを確信しております。
参加される皆様お一人おひとりにとって、本大会が新たな学びと出会いの契機となり、「学びがつながり、未来をつむぐ」実り多き場となることを心より期待申し上げます。
多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

