講演情報
[ES4]いまさら聞けないエピゲノム
○副島 英伸 (佐賀大学医学部分子生命科学講座分子遺伝学・エピジェネティクス分野)
エピゲノムとは、ゲノムのエピジェネティックな情報(主にDNAメチル化とヒストン修飾)の総体のことを指します。受精卵から発生した個体の細胞は同じゲノム配列を持っていますが、分化の過程でそれぞれの細胞が特有のエピジェネティックな情報をもち、それにしたがって遺伝子発現を調節することで細胞ごとの形態と機能を獲得します。そして、そのエピジェネティックな情報が維持されることで、生涯その細胞であり続けます。したがって、エピゲノムが異常になると、遺伝子発現がおかしくなり、疾患の発症につながります。一方で、ゲノムには、DNAメチル化酵素やヒストン修飾酵素などのエピゲノム修飾因子の遺伝子がコードされています。これらの遺伝子に病的バリアントが生じると、やはりエピゲノムが異常になり、遺伝子発現がおかしくなって疾患の発症につながります。つまり、ゲノムとエピゲノムは表裏一体の関係であるといえます。
本セッションでは、教育セッションの共通テーマである「いまさら聞けない人類遺伝学」にしたがって、「いまさら聞けないエピゲノム」と題し、「そもそもエピゲノムって何?」、「エピゲノムはどうやって解析するの?」、「疾患や医療との関連はどうなっているの?」、などの基本的な事項について解説し、エピゲノムの理解の一助になるようにしたいと思います。
本セッションでは、教育セッションの共通テーマである「いまさら聞けない人類遺伝学」にしたがって、「いまさら聞けないエピゲノム」と題し、「そもそもエピゲノムって何?」、「エピゲノムはどうやって解析するの?」、「疾患や医療との関連はどうなっているの?」、などの基本的な事項について解説し、エピゲノムの理解の一助になるようにしたいと思います。