講演情報

[ES9]単一遺伝子疾患の分子生物学的理解

三宅 紀子 (国立国際医療研究センター 研究所 疾患ゲノム研究部)
疾患は、遺伝要因と環境要因が様々な割合で寄与して発症する。多くの疾患が遺伝要因と環境要因が寄与して発症する多因子疾患であるのに対し、単一遺伝子疾患は一つの遺伝子の変化により発症する疾患であり、メンデル遺伝病と同義である。国際的なメンデル遺伝病のカタログであるOMIM (https://omim.org/) によれば、2022年9月現在9737のメンデル遺伝病が登録されており、そのうち6476疾患の疾患遺伝子は同定されているが、3261疾患(33.4%)の疾患では未同定である。今回の教育セッションでは、新規の疾患責任遺伝子の同定法やバリアントの評価方法等について解説を行う。