講演情報
[O20-1]PGT-Aによりモザイク胚と判定された胚の検討
○田中 温1, 米本 昌平1, 竹本 洋一1, 田中 威づみ1, 中島 大輔1,2, 桑鶴 知一郎1,2, 永吉 基1, 渡邉 誠二3 (1.セントマザー産婦人科医院, 2.産業医科大学 産婦人科, 3.弘前大学大学院 医学研究科 生体構造医科学)
【目的】
着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)において染色体数が正常な細胞と異常な細胞が混ざったモザイク胚が確認されることがある。モザイク胚の移植によって出産した例も報告されているが正倍数性胚と比較して、着床率の減少や流産率の上昇がみられるといった報告もあり、慎重に取り扱うべきである。そこで今回、PGT-Aを施行後モザイクであった胚の出現頻度やモザイクの状態を検討したので報告する。
【方法】
医師とのカウンセリングの結果、PGT-Aを希望した症例を対象とした。5日目または6日目にフリック法で胚盤胞から栄養膜細胞を採取し、OVUSに解析を依頼し、モザイク胚であった112症例154個を検討した。検討1)低年齢群(34歳以下),中年齢群(35~39歳),高年齢群(40歳以上)の年齢ごとのモザイク胚の割合を比較した。検討2)高頻度モザイクと低頻度モザイクの割合を年齢ごとに比較した。検討3)単一の染色体でモザイクが確認できた胚において染色体のモザイクが増加型および減少型の割合を年齢ごとに比較した。
【結果】
検討1)モザイク胚は低年齢群、中年齢群、高年齢群それぞれで22.8%、17.6%、6.7%であり、低年齢群および高年齢群間、中年齢群および高年齢群間で有意差が認められた。
検討2)高頻度モザイクおよび低頻度モザイクは低年齢群で46.2%と53.8%、中年齢群で58.3%と41.7%、高年齢群で75.0%と25.0%であり、それぞれ有意差は認められなかった。
検討3)増加型および減少型は低年齢群で41.7%と58.3%、中年齢群で52.3%と47.7%、高年齢群で45.0%と55.0%であり、それぞれ有意差は認められなかった。
【考察】
高年齢で有意にモザイク胚が低率の中で、有意差はないものの高頻度モザイクが高率であった。また、異数性胚は年齢が高くなるにつれて多くなることから低年齢ではモザイク胚になるような胚が高年齢では異数性胚になった可能性が考えられる。
着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)において染色体数が正常な細胞と異常な細胞が混ざったモザイク胚が確認されることがある。モザイク胚の移植によって出産した例も報告されているが正倍数性胚と比較して、着床率の減少や流産率の上昇がみられるといった報告もあり、慎重に取り扱うべきである。そこで今回、PGT-Aを施行後モザイクであった胚の出現頻度やモザイクの状態を検討したので報告する。
【方法】
医師とのカウンセリングの結果、PGT-Aを希望した症例を対象とした。5日目または6日目にフリック法で胚盤胞から栄養膜細胞を採取し、OVUSに解析を依頼し、モザイク胚であった112症例154個を検討した。検討1)低年齢群(34歳以下),中年齢群(35~39歳),高年齢群(40歳以上)の年齢ごとのモザイク胚の割合を比較した。検討2)高頻度モザイクと低頻度モザイクの割合を年齢ごとに比較した。検討3)単一の染色体でモザイクが確認できた胚において染色体のモザイクが増加型および減少型の割合を年齢ごとに比較した。
【結果】
検討1)モザイク胚は低年齢群、中年齢群、高年齢群それぞれで22.8%、17.6%、6.7%であり、低年齢群および高年齢群間、中年齢群および高年齢群間で有意差が認められた。
検討2)高頻度モザイクおよび低頻度モザイクは低年齢群で46.2%と53.8%、中年齢群で58.3%と41.7%、高年齢群で75.0%と25.0%であり、それぞれ有意差は認められなかった。
検討3)増加型および減少型は低年齢群で41.7%と58.3%、中年齢群で52.3%と47.7%、高年齢群で45.0%と55.0%であり、それぞれ有意差は認められなかった。
【考察】
高年齢で有意にモザイク胚が低率の中で、有意差はないものの高頻度モザイクが高率であった。また、異数性胚は年齢が高くなるにつれて多くなることから低年齢ではモザイク胚になるような胚が高年齢では異数性胚になった可能性が考えられる。