講演情報
[O20-2]当院における異常受精(2PN+microPN)胚のPGT-A解析結果の検討
○中島 大輔1,2, 田中 温1, 米本 昌平1, 竹本 洋一1, 桑鶴 知一郎1,2, 永吉 基1, 田中 威づみ1, 渡邉 誠二3 (1.セントマザー産婦人科医院, 2.産業医科大学 産婦人科, 3.弘前大学大学院 医学研究科 生体構造医科学講座)
【目的、方法】
ART後の1前核や3前核などの異常受精胚を廃棄する施設がある。しかし、2017年にCapalboらが異常受精由来胚に対してNGSを行い1PN由来胚盤胞、(2PN+microPN)由来胚盤胞の正倍数性胚で生児を獲得したと報告した。そこで、当院において2019年11月から2021年12月までの間にPGT-Aを行った102症例206周期について、異常受精由来胚の出現頻度、胚盤胞発生率、PGT-Aでの染色体解析の結果を検討したのでこれを報告し、異常受精由来胚の移植可能性について考察する。
【結果】
1412個の卵子に対して体外受精および顕微授精を行った。受精結果は正常受精2PN数が996個(70.6%)、異常受精胚数が166個(11.8%)であった。2PN由来胚の胚盤胞形成率は59.5%、異常受精由来胚の胚盤胞形成率は0PNが18.8%、1PNが29.6%、3PNが21.1%、(2PN+microPN)が67.5%、4PNが0%であった。さらにNGSにて染色体解析をした結果、PGT-AのA判定が2PNで24.7%、0PNが16.7%、1PNが12.5%、(2PN+microPN)と3PNが0%であった。
【結論】
(2PN+microPN)由来胚は正常受精胚に比べ胚盤胞形成率は変わらないものの、NGSでは染色体の異数性の頻度が高くなった。
ART後の1前核や3前核などの異常受精胚を廃棄する施設がある。しかし、2017年にCapalboらが異常受精由来胚に対してNGSを行い1PN由来胚盤胞、(2PN+microPN)由来胚盤胞の正倍数性胚で生児を獲得したと報告した。そこで、当院において2019年11月から2021年12月までの間にPGT-Aを行った102症例206周期について、異常受精由来胚の出現頻度、胚盤胞発生率、PGT-Aでの染色体解析の結果を検討したのでこれを報告し、異常受精由来胚の移植可能性について考察する。
【結果】
1412個の卵子に対して体外受精および顕微授精を行った。受精結果は正常受精2PN数が996個(70.6%)、異常受精胚数が166個(11.8%)であった。2PN由来胚の胚盤胞形成率は59.5%、異常受精由来胚の胚盤胞形成率は0PNが18.8%、1PNが29.6%、3PNが21.1%、(2PN+microPN)が67.5%、4PNが0%であった。さらにNGSにて染色体解析をした結果、PGT-AのA判定が2PNで24.7%、0PNが16.7%、1PNが12.5%、(2PN+microPN)と3PNが0%であった。
【結論】
(2PN+microPN)由来胚は正常受精胚に比べ胚盤胞形成率は変わらないものの、NGSでは染色体の異数性の頻度が高くなった。