講演情報

[O32-2]医学生を対象としたオンラインツールを用いた遺伝カウンセリングロールプレイ

十川 麗美1, 山本 英喜1,2, 河内 麻里子1,3, 山下 範之4, 二川 摩周1, 加藤 芙美乃1, 浦川 優作2, 植野 さやか2, 小川 千加子5, 片岡 祐子6, 重安 邦俊7, 菅谷 明子6, 長尾 昌二5, 早田 桂5, 吉本 順子8, 阿部 彰子9, 植木 有紗10, 岡崎 哲也11, 木村 香里12, 隈元 謙介13, 杉本 健樹14, 鶴田 智彦15, 難波 栄二16, 花岡 有為子15, 増田 健太17, 三浦 清徳18, 山口 昌俊19, 吉田 玲子20, 平沢 晃1,2 (1.岡山大学病院 臨床遺伝子診療科, 2.岡山大学大学院医歯薬総合研究科 臨床遺伝子医療学, 3.国立病院機構 四国がんセンター 乳腺外科, 4.岡山大学大学院医歯薬学総合研究科附属医療教育センター, 5.岡山大学病院産科婦人科, 6.岡山大学病院耳鼻咽喉科, 7.岡山大学病院消化管外科, 8.岡山大学病院小児科, 9.がん研究会有明病院 婦人科, 10.がん研究会有明病院臨床遺伝医療部, 11.鳥取大学医学部附属病院遺伝子診療科, 12.国立がん研究センター東病院遺伝子診療部門, 13.香川大学医学部消化器外科, 14.高知大学医学部外科・乳腺内分泌外科, 15.香川大学医学部母子科学講座周産期学婦人科学, 16.鳥取大学研究推進機構, 17.慶應義塾大学医学部産婦人科学教室, 18.長崎大学大学院生命医科学域医学系産科婦人科分野, 19.宮崎大学医学部附属病院産婦人科遺伝カウンセリング部, 20.昭和大学臨床ゲノム研究所)
【背景】COVID-19の影響でオンラインツールを用いた授業が実施されている。本学では行動科学教育を学ぶ授業の一環として遺伝カウンセリング(GC)ロールプレイ(RP)実習を医学部2年生119人に実施した。 【方法】本講義は、臨床遺伝専門医22人、CGC5人、教育補助1人が担当した。WEB会議システムZoomで5~6人の班に分け、FT(ファシリテーター)を中心として3回のRPを実施した。内容は、HBOC疑いの女性が医学生の子どもとGCに来談する設定とした。学生には医学的知識習得のため事前学習として課題を与えた。本講義終了後に、今後の運営や内容の改善を目的として、FTに対して、担当したグループのRPに対するWebアンケートを行った。【結果】FTのアンケート回答率は91.7%(22/24人)、RPが円滑に進んだと回答した人が90.9%(20/22人)であった。円滑に進まなかった理由には事前学習の個人差やインターネット接続が挙げられた。本授業に対して、意義深いと回答した人が72.7%(16/22人)、やや意義深い18.2%(4/22人)、どちらでもない9.1%(2/22人)であった。オンライン授業は対面授業に比べて難しいと回答した人が4.5%(1/22人)、やや難しい40.9%(9/22人)、どちらでもない40.9%(9/22人)、やや簡単9.1%(2/22人)、簡単4.5%(1/22人)であった。難しい、やや難しいの理由は主に学生の反応を得る困難さ、ディスカッションを引き出す困難さがあった。【考察】オンラインツールを用いたRPは、事前学習や機器準備を行うだけでなく、FTがオンラインの特性を考慮したコミュニケーションを図ることで円滑なRPが展開できたと考えられる。今後、情勢やニーズに合わせてオンサイトとオンラインツールを使い分けることが重要と考えられる。