講演情報

[P2-2]マイナーアリルはリスクアリルになりやすいのか? -疾患リスクアレルの頻度解析と進化論-

城戸 隆1, 鎌谷 直之2 (1.帝京大学 先端総合研究機構, 2.株式会社 StaGen)
我々は、多因子疾患において「マイナーアレルはリスクアレルになりやすいのか?」をGWAS CatalogやVarimed database等の既知の疾患関連解析データを用いて検証した。単一遺伝子疾患では、自然淘汰圧により、マイナーアレル(対立遺伝子変異のうち、遺伝子頻度が50パーセント未満の方の遺伝子変異)がリスクアレル(疾患のリスクをあげる遺伝子変異)となる傾向が大きいが、多因子疾患においては、メジャーアレル(対立遺伝子変異のうち、マイナーアレルでない方の遺伝子変異)がリスクアレルとなるケースもしばしばみられる。我々は、(1) ゲノムワイド関連解析(GWAS)では、マイナーアレル頻度が低い方がリスクアレルとして検出されやすい傾向があるか否か, (2)  疾患ごとのリスクアレル頻度比較により進化論的要因が洞察可能かについて考察した。本発表では、疾患リスクアレルの頻度解析とシミュレーション、また進化論的洞察について報告する。