講演情報
[P32-1]ゲノム医療の実用化に向けたMGen知識ベースのシステム構築
○高野 梢1,2, 荒川 玲子1,2, 関 徳代2, 岡崎 敦子1,3, 高島 響子4, 兼重 昌夫1,5, 下村 昭彦1,6, 横井 千寿1,7, 田辺 晶代1,8, 高本 真弥1,9, 北川 大10, 清水 千佳子6, 宮本 恵成1,11, 加藤 規弘1,2 (1.国立国際医療研究センター病院 臨床ゲノム科, 2.国立国際医療研究センター研究所 メディカルゲノムセンター, 3.順天堂大学大学院 医学研究科 難治性疾患・治療学/難病の診断と治療研究センター, 4.国立国際医療研究センター 臨床研究センター 臨床研究統括部 生命倫理研究室, 5.国立国際医療研究センター病院 新生児科, 6.国立国際医療研究センター病院 乳腺・腫瘍内科, 7.国立国際医療研究センター病院 消化器内科, 8.国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科, 9.国立国際医療研究センター病院 産婦人科, 10.国立国際医療研究センター病院 乳腺内分泌外科, 11.国立国際医療研究センター病院 整形外科)
ゲノム医療実用化を推進するためには、医療従事者とクライエント双方が必要な情報を効率的に収集・習得するための情報技術媒体が必要である。これまでに我々は「Medical Genomics Reviews: MGenReviews」(https://mgen.ncgm.go.jp/)などを作成してきたが(日本人類遺伝学会第65回大会 P25-11)、新たに2つの情報技術媒体を開発したため報告する。
最初に、ゲノム医療の専門外来受診を考えている方、迷っている方を主な対象とした「Medical Genomics Aid: MGenAid」(https://mgenaid.ncgm.go.jp/)を2021年3月に公開した。同サイトでは「ゲノム医療って何?」「遺伝カウンセリングって何?」「ゲノムの検査って何?」「ゲノムの検査を受けた後は?」の4つのテーマに関し、アニメーション動画を用いて基礎的な知識を提供している。さらに、「ゲノム医療の受診マニュアル」を電子媒体としてMGenAid内で公開した。次いで、専門外来受診前のクライエントや患者家族が、ゲノム医療への理解を深められるように、MGenAidの内容をより実践的に整理し拡充させた「Medical Genomics Consult: MGenConsult」(https://mgenconsult.ncgm.go.jp/)を2022年2月に開設した。同サイトではオンラインによる個別相談窓口を設定し、現在、遠隔遺伝カウンセリングの実装に向けたインフラ整備を進めている。
欧米では、以前よりゲノム・遺伝性疾患やゲノム医療などに関する情報サイト・知識ベースが相当数存在していた。本邦でも、遺伝学的検査が保険適用になった疾患数の増加と共に、当該診療に携わる医療従事者、及びクライエントである患者とその家族のゲノムリテラシー向上が必要になってきた。そのために、専門家が監修した最新の知識を簡易に得られる情報技術媒体の充足は重要な課題であり、MGen知識ベースは有用なシステムと考えられる。今後も、本邦の疾病構造や医療提供体制の変化に合わせて迅速な情報更新、改良に努めていきたい。
最初に、ゲノム医療の専門外来受診を考えている方、迷っている方を主な対象とした「Medical Genomics Aid: MGenAid」(https://mgenaid.ncgm.go.jp/)を2021年3月に公開した。同サイトでは「ゲノム医療って何?」「遺伝カウンセリングって何?」「ゲノムの検査って何?」「ゲノムの検査を受けた後は?」の4つのテーマに関し、アニメーション動画を用いて基礎的な知識を提供している。さらに、「ゲノム医療の受診マニュアル」を電子媒体としてMGenAid内で公開した。次いで、専門外来受診前のクライエントや患者家族が、ゲノム医療への理解を深められるように、MGenAidの内容をより実践的に整理し拡充させた「Medical Genomics Consult: MGenConsult」(https://mgenconsult.ncgm.go.jp/)を2022年2月に開設した。同サイトではオンラインによる個別相談窓口を設定し、現在、遠隔遺伝カウンセリングの実装に向けたインフラ整備を進めている。
欧米では、以前よりゲノム・遺伝性疾患やゲノム医療などに関する情報サイト・知識ベースが相当数存在していた。本邦でも、遺伝学的検査が保険適用になった疾患数の増加と共に、当該診療に携わる医療従事者、及びクライエントである患者とその家族のゲノムリテラシー向上が必要になってきた。そのために、専門家が監修した最新の知識を簡易に得られる情報技術媒体の充足は重要な課題であり、MGen知識ベースは有用なシステムと考えられる。今後も、本邦の疾病構造や医療提供体制の変化に合わせて迅速な情報更新、改良に努めていきたい。