講演情報
[S11-3]ゲノムデータを利活用する製薬企業とデータを提供する患者・健常人はどうつながるのか
○森 和彦 (日本製薬工業協会)
今後の創薬イノベーションにとって、ヒトのゲノムデータを健康・医療情報及び各種オミックスデータと一体的に利活用する事が極めて重要であると国内外の製薬企業は明確に認識している。欧米では既に官民様々な仕組みと組織が作られ、活発に活動を進めており、我が国においても国家戦略として全ゲノム解析計画を推進しようとしている。
ゲノムデータの利活用を進めるためには患者や健常人がゲノム解析の意義を理解し、生体サンプルを含む検体や各個人の健康・医療情報を提供頂く事に同意することが前提となる。
各個人の善意を生かし、プライバシーや権利を守るためには、守るべき基本ルールを定め、法律を含めた制度で担保する事が必要となるが、その背景には各ステークホルダーの間に安定した信頼関係を築くことも大事ではないかと考える。
製薬企業は優れた新薬を早期に実用化する役割を担っており、その役割を果たすことを通じて企業として発展するのが本来あるべき姿ではないかと考える。ゲノム解析に賛同し、協力頂く多くの患者さんのためにもそのような目的を持って貴重なデータやサンプルを利活用させて頂くには、各企業が患者や家族、さらには国民、社会から信頼される存在であることが極めて重要である。IFPMA(国際製薬団体連合会)が示しているCode of Practice (2019)もTrust(信頼)が中心に置かれ、最も重要な精神、理念として語られている。
日本製薬工業協会では、ウェブサイトに患者さん・一般の方向けのページを設け、患者参加型医療を目標とした取り組みの紹介と患者が参加できる情報を掲載している。製薬企業と様々な患者や一般国民との信頼関係をどのようにして築き上げ、一緒に新しい医療を作りあげる取り組みを実現して行くのか、ゲノム医療の実現に向けた取組は、その挑戦の一つであると考える。
ゲノムデータの利活用を進めるためには患者や健常人がゲノム解析の意義を理解し、生体サンプルを含む検体や各個人の健康・医療情報を提供頂く事に同意することが前提となる。
各個人の善意を生かし、プライバシーや権利を守るためには、守るべき基本ルールを定め、法律を含めた制度で担保する事が必要となるが、その背景には各ステークホルダーの間に安定した信頼関係を築くことも大事ではないかと考える。
製薬企業は優れた新薬を早期に実用化する役割を担っており、その役割を果たすことを通じて企業として発展するのが本来あるべき姿ではないかと考える。ゲノム解析に賛同し、協力頂く多くの患者さんのためにもそのような目的を持って貴重なデータやサンプルを利活用させて頂くには、各企業が患者や家族、さらには国民、社会から信頼される存在であることが極めて重要である。IFPMA(国際製薬団体連合会)が示しているCode of Practice (2019)もTrust(信頼)が中心に置かれ、最も重要な精神、理念として語られている。
日本製薬工業協会では、ウェブサイトに患者さん・一般の方向けのページを設け、患者参加型医療を目標とした取り組みの紹介と患者が参加できる情報を掲載している。製薬企業と様々な患者や一般国民との信頼関係をどのようにして築き上げ、一緒に新しい医療を作りあげる取り組みを実現して行くのか、ゲノム医療の実現に向けた取組は、その挑戦の一つであると考える。