講演情報
[S20-1]血液疾患に対するゲノム医療の現状と課題
○加藤 元博 (東京大学 医学部 小児科)
ゲノム解析技術の進歩によって網羅的なゲノム解析が可能になり、正確な診断に基づく診療につながるゲノム検査として診療へと導出され始めている。特に固形腫瘍では、がんゲノム医療提供体制として保険診療に実装されるようになった。さらに、固形腫瘍の後を追う形で、造血器腫瘍に対するゲノムプロファイリング検査の開発や、その実装に向けた議論が進んでいる。
しかし、固形腫瘍に対するゲノム医療は主に治療標的となるゲノム異常の探索に焦点が置かれているが、造血器疾患に対してゲノム検査には、治療標的の探索に加えて、診断分類や予後予測などに貢献することが期待されている。必然的に、解析の対象となる遺伝子群も異なることから、血液疾患に対するゲノム医療の意義を最大限に利活用するためには、固形腫瘍とは異なる「造血器疾患のゲノム特性」に対する広い理解が必要である。
現在、血液疾患に対するゲノムプロファイリング検査の診療実装に向け、検査の適応範囲や必要な体制、解決すべき課題についての議論が行われている。本シンポジウムの導入として、血液疾患に対する現状を共有し、発展に向けた課題について議論する。
しかし、固形腫瘍に対するゲノム医療は主に治療標的となるゲノム異常の探索に焦点が置かれているが、造血器疾患に対してゲノム検査には、治療標的の探索に加えて、診断分類や予後予測などに貢献することが期待されている。必然的に、解析の対象となる遺伝子群も異なることから、血液疾患に対するゲノム医療の意義を最大限に利活用するためには、固形腫瘍とは異なる「造血器疾患のゲノム特性」に対する広い理解が必要である。
現在、血液疾患に対するゲノムプロファイリング検査の診療実装に向け、検査の適応範囲や必要な体制、解決すべき課題についての議論が行われている。本シンポジウムの導入として、血液疾患に対する現状を共有し、発展に向けた課題について議論する。