講演情報
[S5-3]臨床遺伝における知識教育の場としての遺伝医学セミナーの役割
○佐村 修 (東京慈恵会医科大学 産婦人科)
「これまでどうだったのか」
遺伝医学セミナーは臨床遺伝専門医制度における専門医取得更新の単位を与える研修会として1991年に開始された。第29回(2019年開催)までの遺伝医学セミナーの形式は、3年間を1クールとし、1回を3日間で開催し、「臨床遺伝専門医到達目標」をひと通り学ぶための「基礎講義」と、最新知見や話題の分野について外部講師を招いて行う「トピックス講義」をおこなっていた。基礎講義は日本の良い遺伝学の教科書がなかったので、海外の教科書の翻訳版を参考にしていた。また、遺伝カウンセリングに関する技術のスキルアップをめざす、少人数に分かれてのスモールグループミーティング(SGM)を行っていた。
「何が課題だったのか」
セミナーの定員があるため、臨床遺伝専門医取得を目指す方がセミナーに参加できず、それぞれのSGMに多人数が参加するため、一部の参加者にしかロールプレイを体験できなかった。また、知識習得をめざすには基本となる日本の教科書がなく、遺伝医学セミナーの受講対象も、臨床遺伝専門医をめざす方だけでなく、認定遺伝カウンセラー取得を目指す学生、ただ臨床遺伝の知識を学びたい方など様々であることも問題であった。
「どう変わった/これからどう変わっていくのか」
このセミナーの対象を、設立当初の目標通り、臨床遺伝専門医を目指す専攻医とした。2019年に設定された新しい「臨床遺伝専門医行動目標」に基づいてカリキュラムを組み、第31回(2021年開催)から臨床遺伝専門医制度委員会が監修した、臨床遺伝専門医テキストの内容を参考に講義を行うこととした。また、SGMは多数の参加者に対して、質の高いロールプレイを提供できないと判断し、他の研修会やセミナーにその役割をお願いすることになった。これらの変更により臨床遺伝における知識教育の場としての遺伝医学セミナーの役割をこれからも果たすことできると考えている。
遺伝医学セミナーは臨床遺伝専門医制度における専門医取得更新の単位を与える研修会として1991年に開始された。第29回(2019年開催)までの遺伝医学セミナーの形式は、3年間を1クールとし、1回を3日間で開催し、「臨床遺伝専門医到達目標」をひと通り学ぶための「基礎講義」と、最新知見や話題の分野について外部講師を招いて行う「トピックス講義」をおこなっていた。基礎講義は日本の良い遺伝学の教科書がなかったので、海外の教科書の翻訳版を参考にしていた。また、遺伝カウンセリングに関する技術のスキルアップをめざす、少人数に分かれてのスモールグループミーティング(SGM)を行っていた。
「何が課題だったのか」
セミナーの定員があるため、臨床遺伝専門医取得を目指す方がセミナーに参加できず、それぞれのSGMに多人数が参加するため、一部の参加者にしかロールプレイを体験できなかった。また、知識習得をめざすには基本となる日本の教科書がなく、遺伝医学セミナーの受講対象も、臨床遺伝専門医をめざす方だけでなく、認定遺伝カウンセラー取得を目指す学生、ただ臨床遺伝の知識を学びたい方など様々であることも問題であった。
「どう変わった/これからどう変わっていくのか」
このセミナーの対象を、設立当初の目標通り、臨床遺伝専門医を目指す専攻医とした。2019年に設定された新しい「臨床遺伝専門医行動目標」に基づいてカリキュラムを組み、第31回(2021年開催)から臨床遺伝専門医制度委員会が監修した、臨床遺伝専門医テキストの内容を参考に講義を行うこととした。また、SGMは多数の参加者に対して、質の高いロールプレイを提供できないと判断し、他の研修会やセミナーにその役割をお願いすることになった。これらの変更により臨床遺伝における知識教育の場としての遺伝医学セミナーの役割をこれからも果たすことできると考えている。