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[P1-20]犯罪発生に関わる人間の空間移動パターン
― 仙台都市圏において発生した街頭犯罪に着目して ―

*Kazuki Hirama1, Naoto Yabe2, Kaeko Yokota1, Yusuke Otsuka1, Kengo Furuhashi1, Kazumi Watanabe1 (1. National Research Institute of Police Science, 2. Tokyo Metropolitan University)
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Keywords:

犯罪パターン理論,パーソントリップ,仙台都市圏,空間回帰モデル

犯罪パターン理論(Brantingham & Brantingham, 2008)では,犯罪者も一般人と同様に,日常活動に従事する中で,好適な犯罪機会が生じた場合に犯罪が発生すると考える。近年では,犯罪者と一般人の空間移動パターンの類似性に着目し,両者の関連について検討した研究が行われている。それら一連の研究においては,一般人口の日常的な流入が多い地区は,犯罪者の犯行のための流入も多く,一般人口の日常的な移動パターンは,犯罪者の犯行のための移動を説明する一つの要因であることが指摘されている。つまり,地理空間上において犯罪発生の現象を説明するには,従来のような地区間の地理的近接性だけではなく,犯罪者個人や一般人口の空間行動パターンに基づく地区間の近接性にも着目することが重要だと考える。本研究では,仙台都市圏において発生した街頭犯罪に着目し,犯罪の発生が,人間の空間行動パターンによってどれほど説明可能であるかを検討する。