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[P2-21]時系列地理情報を用いたインドネシア・ロカン川河口域における環境変化

*Yusaku Yoshii1 (1. Graduate School of Asian and African Area Studies,Kyoto University)
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Keywords:

汀線変化,リモートセンシング,GIS

本研究対象地域である、インドネシア・スマトラ島東海岸に位置するロカン川河口域では大規模な土砂の堆積により陸地の拡大が進んでいる。1930年代にはインドネシア最大の魚場であったこの地域も河口域の土砂の堆積により漁業活動が衰退してきたとされている。しかし、時空間的な堆積の分布状況と漁業への影響は明らかになっていない。そこで、本研究では1930年代から近年までの環境変化、主に汀線の変化を旧版地図、衛星画像、UAV画像より取得し、環境の変化を把握することを目的としている。さらに、漁港の時系列地理情報を抽出することにより漁業への影響も考察する。結果として、河口域で大規模な堆積が発生し、現在も堆積が続いていることが明らかになった。特に、北部沿岸地域の村では20年前と比べて港が1kmも内陸に位置するなど地域住民への影響も大きいことがわかった。堆積の影響が大きかった地域について現地調査の結果をふまえて報告する。