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[12人-口-02]台湾における武徳殿の活用についての一考察「高雄市武徳殿」での剣道実践者を対象として

*tomok miyake1 (1. TENRI Univ)
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台湾には、約50年間の日本統治時代に武道の普及目的の為に、約200棟を超えるほどの多くの武徳殿が建設された。しかし、戦後を経て消失しているものが多く、今なお現存する建築物は12棟となっている。その中でも「高雄市武徳殿」は日常的に剣道を実践しているという点では台湾内において、唯一の歴史的建造物として注目に値する。高雄市武徳殿は、1999年に市の指定史跡となった。その後、台湾政府による「文化創意産業」政策が大きな引き金となって、日本統治時代の建物の修復保存が盛んに行われるようになった。現在でも、高雄市旧市街地には日本統治時代の建築物が多く残っており、高雄市武徳殿もその対象に含まれている。その武徳殿の活用・保存方法については、地元の名士が高雄市政府文化局と連携しながら、台日文化交流イベントとしての剣道大会、日本文化体験、さらには主として剣道実践での活用ができる場に創り上げていった。現在では、高雄市武徳殿は市の重要な文化資産として位置づけられていることがわかる。
 本発表では、この高雄市武徳殿で日常的に剣道実践の場として活用している人達を対象とし、①剣道の指導的立場として活用している人々、②練習生の立場として活用している人々(初心者とその保護者及び経験者ら)がどのようなきっかけで武徳殿に関わり、剣道の指導及び練習に参加しているのか、又剣道に何を求めているのかを明らかにする。とりわけ高雄市武徳殿を活用する意味について明らかにしていきたい。

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