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[学校保健体育-B-20]保健体育授業の男女共習に対する中学生の認識(教)男女別の分析

*Mitani Rintaro1, Matsuda Shigeki2, Yamada Junnko3, Demura Tomohiro4 (1. Shiga Univ. Graduate School, 2. Ryukoku Univ., 3. Shiga Univ., 4. Jinai Univ.)
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中学校学習指導要領保健体育編(平成29年告示)では、「体力や技能の程度、性別や障害の有無等に関わらず、運動の楽しみ方を共有することができるように留意する」という共生の視点から、授業を「原則として男女共習で行うこととする」と示された。一方、体育の男女共習授業については、体力・能力の性差の問題や学習意欲および運動技能に及ぼす影響といった課題も指摘されている。男女共習については検討すべきことが多いと考えられるが、ほとんど検討されていない。生徒の男女共習に対する認識についても検討されるべきことの一つと考えられるが検討されていない。加えて、生徒の男女共習に対する認識は体育や運動に対する好嫌意識や運動の得意・不得意により異なる可能性がある。そこで、本研究では中学校生徒を対象にアンケート調査を実施し、体育に対する好嫌意識、運動に対する好嫌意識、運動の得意不得意が体育の男女共習授業に対する認識に与える影響を明らかにすることを目的とした。対象者は中学1年生286名(男子141名、女子145名)、中学2年生294名(男子150名、女子144名)、中学3年生267名(男子125名、女子142名)であった。希望する授業形態については「完全共習」、「一部共習」、「別習」に分類した。分析の結果、体育の男女共習に対する認識について、男子では運動の得意不得意の違いにより有意差が認められ、運動の得意な生徒は「完全共習」を希望する生徒の割合が有意に多かった。女子では、体育が好きな生徒および運動が好きな生徒は「完全共習」を希望する者の割合が有意に多く、嫌いな生徒は「別習」を希望する者の割合が有意に多かった。また、女子において、運動が得意な生徒は「完全共習」を希望する生徒の割合が有意に多く、不得意な生徒は「別習」を希望する生徒の割合が有意に多かった。

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