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[生涯スポーツ-SB-3]The possibility of masters sports to promote “Lifelong Sports’ Life”

*Kei Hikoji1 (1. Kansai University)
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<演者略歴>
神戸大学大学院総合人間科学研究科博士課程後期課程修了。和歌山大学教育学部を経て、2023年より関西大学人間健康学部。マスターズ甲子園実行委員会副委員長、World Masters games 2027 Kansai交通・宿泊委員会委員、同・硬式野球運営委員会副委員長。2021年・第23回秩父宮スポーツ医・科学賞奨励賞受賞。
近年、世界的に広がりを見せているマスターズスポーツ(ムーブメント)は、「技を磨き競う」というスポーツが本来持っている楽しさに挑戦することを目的とするスポーツ実施のことを言い、世界各地でマスターズスポーツイベントが増加している。我が国でも国内のマスターズスポーツイベントや国際的なマスターズスポーツイベントが起ちあがってきており、2027年にはWorld Masters Games 2027 Kansaiが、コロナ禍の2度の延期を乗り越えいよいよ開催されることになっている。このことは、長く根付いていた「競技スポーツ」(トップスポーツ)と「生涯スポーツ」(グラスルーツスポーツ)の2項対立的な感覚・間隔に、徐々に変化をもたらしてきている。例えば、国内レベルの野球のマスターズスポーツイベントである「マスターズ甲子園」では、高校硬式野球を引退した後も硬式野球というスポーツにこだわり、同窓会チームを作って高校時代と同じように甲子園を目指す場を提供している。また一方で、世界最大の国際マスターズスポーツイベントと言われる「World Masters Games」では、参加資格は年齢のみと定められていることから、競技レベルに関わらずに世界一を目指す場を提供している。前者はスポーツ種目はそのままに、高校3年間という限られた期間と世代の枠を超えた競技の楽しさを拡げ、愛着のあるスポーツを一生涯続けていくことの意味や価値を深めることに貢献しており、後者は、競技経験が浅くてもかつてのオリンピック選手やプロ選手にチャレンジできるなど、楽しみ方のバリエーションを拡げる潜在力を大いに持っている。本シンポジウムでの役割として、これらの事例を紹介し、歳を重ねていく中でよりスポーツライフが多様に、豊かになっていく可能性と期待について共有しながら、トップスポーツやグラスルーツスポーツの垣根を超えた生涯スポーツ社会(の実現)について、議論する契機となれば光栄である。

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