Presentation Information
[健康福祉-A-02]日中の眠気に対する等尺性ハンドグリップトレーニングの効果検証(生)主観および客観評価を用いたパイロットスタディ
*Takashi Yamagata1 (1. Kawasaki Univ. Med. Welfare)
【背景】日中の眠気は事故の発生や生産性、QOLの低下などにつながる。我々は、等尺性ハンドグリップトレーニングが健常な女子大学生の主観的な日中の眠気を改善させる可能性を示唆する知見を得た。本研究では、日中の眠気症状を呈する対象者に対し、同トレーニングが日中の眠気に及ぼす影響を主観的および客観的に検討することを目的とした。
【方法】対象は日中の眠気症状を訴える成人女性5名(42±9歳)とした。6週間、週3回の等尺性ハンドグリップトレーニング(30%MVC、2分間×4セット)を実施し、介入前後にエプワース眠気尺度(ESS)および精神ビジランスタスク(PVT)を用いてランダムな間隔でPC上に提示される信号に対する反応時間(10分間、約100回)から眠気を評価した。夜間の睡眠評価には、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)とアクチグラフを用いた。介入期間前後の測定値の比較には、Wilcoxonの符号付順位和検定を用いた。
【結果および考察】ESSは中央値15(12-17)点から12(7.5-16)点へ変化(P = 0.250)、4名に改善がみられ、そのうち2名は5点以上の大幅な改善を示した。PVTの有意な変化は認められなかったが、ESSが大幅に改善した2名で反応速度の向上が確認された。PSQIは中央値9(6.5-10.0)点から9(6.0-10.0)点(P > 0.99)へ推移し、アクチグラフによる睡眠効率は中央値85.7 (77.5-89.1)%から82.2 (64.8-85.5)%へ低下傾向を示した(P = 0.063)。睡眠の変化は、実験期間(春から夏)の変化による環境温変化の影響と考えられる。
【結論】等尺性ハンドグリップトレーニングは日中の眠気症状を主観的ならびに客観的に改善し、その効果は夜間の睡眠変化に依存しない可能性が示唆された。ノンレスポンダーの特定や運動方法の更なる検討が求められる。
【方法】対象は日中の眠気症状を訴える成人女性5名(42±9歳)とした。6週間、週3回の等尺性ハンドグリップトレーニング(30%MVC、2分間×4セット)を実施し、介入前後にエプワース眠気尺度(ESS)および精神ビジランスタスク(PVT)を用いてランダムな間隔でPC上に提示される信号に対する反応時間(10分間、約100回)から眠気を評価した。夜間の睡眠評価には、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)とアクチグラフを用いた。介入期間前後の測定値の比較には、Wilcoxonの符号付順位和検定を用いた。
【結果および考察】ESSは中央値15(12-17)点から12(7.5-16)点へ変化(P = 0.250)、4名に改善がみられ、そのうち2名は5点以上の大幅な改善を示した。PVTの有意な変化は認められなかったが、ESSが大幅に改善した2名で反応速度の向上が確認された。PSQIは中央値9(6.5-10.0)点から9(6.0-10.0)点(P > 0.99)へ推移し、アクチグラフによる睡眠効率は中央値85.7 (77.5-89.1)%から82.2 (64.8-85.5)%へ低下傾向を示した(P = 0.063)。睡眠の変化は、実験期間(春から夏)の変化による環境温変化の影響と考えられる。
【結論】等尺性ハンドグリップトレーニングは日中の眠気症状を主観的ならびに客観的に改善し、その効果は夜間の睡眠変化に依存しない可能性が示唆された。ノンレスポンダーの特定や運動方法の更なる検討が求められる。
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in
