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[健康福祉-A-03]転倒予防アセスメント・ツール“Strömqvist Bååthe Falling Competence” (SBFC)日本語版の開発(介)

*Akitoshi Sogabe1, Maja Sori Doval2 (1. Konan University, 2. Tsuda University)
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転倒は、死亡事故に至らなくても、重篤な頭部傷害などにつながることが多く、WHOも転倒予防対策を各国に要請している。この要請を受け、我々の柔道を利用した世界共通の転倒予防プログラム開発チームでは、2024年5月には我々を含む転倒予防に関する研究者による公式声明“Global Consensus Statement How Can Judo Contribute to Reducing the Problem of Injurious Falls in Older Adults?”を発表し研究を推進してきた。柔道を利用した転倒予防プログラムを実施することで、転倒リスクの低減につながることはこれまでにも証明されている(Jadczak AD et.al. 2023)。更には、高齢者に安全な転倒方法を身に付けさせることで、転倒に対する恐怖やリスクを低減し医療費削減にも寄与すると考えられる。現在、スウェーデンの研究者を中心に安全に転倒する能力を評価するStrömqvist Bååthe Falling Competence (SBFC) テストが開発され、その有効性が示されている。SBFCテストにおける「転倒能力」とは、転倒の仕方を知的に知っていること(理論的知識)、転倒を行う自信があること(効力)、そして柔道から着想を得た転倒・安全着地戦略に従って安全に転倒を行う運動技能や筋力があること(身体能力)の組み合わせである。既に、オーストラリア、スペインではオリジナルのSBFCテストを改良し英語版として研究を始めている。本研究では、専門家により英語を日本語に翻訳し、更に日本語を英語に翻訳することで翻訳に齟齬がないことを確認し、日本の転倒予防のアセスメントに寄与する世界共通の転倒予防アセスメント・ツール日本語版を提案したいと考えている。

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