Presentation Information
[スポーツ文化-SA-1]Problems emerged in the process of promoting inclusive QPE
*Yoshinori Okade1 (1. Nippon Sport Science University)
<演者略歴>
専門は体育科教育学。博士(教育学)。筑波大学体育研究科終了後、小学校教員として職歴をスタートし、保健体育の教員養成に関わってきた。愛知教育大学を経て筑波大学体育系教授。現在は日本体育大学スポーツ文化学部教授。
専門は体育科教育学。博士(教育学)。筑波大学体育研究科終了後、小学校教員として職歴をスタートし、保健体育の教員養成に関わってきた。愛知教育大学を経て筑波大学体育系教授。現在は日本体育大学スポーツ文化学部教授。
本発表では、カンボジア,ミャンマー,ボスニア・ヘルツェゴビア、南スーダンにおいて展開されたJICAの体育カリキュラムの開発、実施に関わるプロジェクトに専門家として従事してきた経験からプロジェクトの遂行に関わり現場で派生する課題について紹介したい。これら4ヶ国は期間の長短や時期が異なるとはいえ、いずれも内戦経験国であり、現在もその影響が残っている。また、体育のカリキュラム開発には公教育の保証に向けた取り組みであるとはいえ、体育の制度的な位置づけやその実行体制、能力も異なっている。他方で、プロジェクトの予算は規模が違うとは言え、配当されている。しかし、使い勝手がいいわけではない。この点を踏まえつつ、本発表では、1)自分は受け入れられるのか、2)言葉の意味は共有可能か、3)成果を届けるシステムが存在しない、4)現地での見えないステイタス、手続きが存在する、 5)カウンターパートが来ない、 6)お金で動くわけではない、本音はどこにあるか、7)自立に向けた自走と持続可能なシステム構築に必要な時間とは、という7つの課題を紹介し、スポーツを通じた平和構築かかわるプロジェクトの実行段階の現場で派生する問題やその解決に向けた取り組みについて紹介したい。
なお、プロジェクトの現場という場合、企画が認められない、予算規模が不足する、専門家が常駐できない、あるいはいない、等々の問題も派生する。同時に、体育のプロジェクトという場合、競技化された近代スポーツの形態や競技の結果のみに目を奪われやすい。その結果、スポーツの持つ多様な価値に目が向けられなくなってしまうリスクも派生する。スポーツはプロジェクトの契機となり得るとはいえ、教育という課題のもとにおかれた体育の価値やその実現に必要な制度、文書、手続きにも目を向けることが求められる。
なお、プロジェクトの現場という場合、企画が認められない、予算規模が不足する、専門家が常駐できない、あるいはいない、等々の問題も派生する。同時に、体育のプロジェクトという場合、競技化された近代スポーツの形態や競技の結果のみに目を奪われやすい。その結果、スポーツの持つ多様な価値に目が向けられなくなってしまうリスクも派生する。スポーツはプロジェクトの契機となり得るとはいえ、教育という課題のもとにおかれた体育の価値やその実現に必要な制度、文書、手続きにも目を向けることが求められる。
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