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[競技スポーツ-A-10]女子100mハードルレース分析(測)12秒台から18秒台を対象にして

*Kano Kimura1, Yuta Goto2, Gaku Kakehata3, Sigeo Iso3 (1. Graduate School of Sport Sciences, Waseda University, 2. Faculty of Law, Meijo University, 3. Faculty of Sport Sciences,Waseda Univ.)
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Ⅰ 緒言 女子100mハードルは、100mを速く走るスプリント能力やハードルを越えるためのハードリング技術が求められる競技であり、レース中の速度変化や歩数などが競技成績に影響をおよぼす。関連研究は多数存在するが、競技レベルごとの比較やレースパターンに着目した定量的分析は、今後さらに蓄積が求められる。本研究では、様々な競技レベル(12~18秒台)における女子100mハードル選手のレースパターンを分析・比較し、競技レベルの差を生む要因を明らかにする。 Ⅱ 方法 2000年~2024年までに開催された陸上競技大会での女子100mハードルのレースを対象に公的利用可能なインターネットブロードキャストから取得したレース動画を使用した。対象レースは計137レースとし、12秒台17名、13~18秒台20名であった。ハードルクリアランス後の接地から、次ハードルクリアランス後の接地までをワンサイクルと定義し、ワンサイクルにおけるランニングのみの区間とハードリングのみ区間の二区間を抽出した。取得したレース動画を基に歩数・所要時間のみを抽出した。1秒ごとに区切り(計7グループ)各ハードル区間ごとの所要時間の差を検証するために、一元配置分散分析により検証した。多重比較にはBonferroni法を用いた。Ⅲ 結果と考察 12~18秒台の対象者におけるレースの経時的変化は、12・13秒台でH4-5、14秒台ではH2-3、15~18秒台ではH1-2の区間において最短タイムが出現した。最短タイム出現区間におけるランニングとハードリングの所要時間の相対割合は6:4であり、7つのグループ間でこの割合に有意な差は認められなかった。各サイクルでのランニングでの所要時間と歩数の一貫性が、競技レベルに与える影響が大きいことが示唆された。

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