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[競技スポーツ-A-16]レクリエーションレベルのゴルファーのスコア向上に必要な打球およびスイング特性(バ)

*Karin Yamashita1, Toshimasa Yanai2 (1. Waseda Univ. Graduate School of Sport Sciences, 2. Faculty of Sport Sciences, Waseda University)
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ゴルフでは、少ない打撃でカップに近づけるための長い飛距離と飛翔方向への高い正確性およびそれらの再現性が必要とされる。そこで本研究は、打球の飛距離と飛翔方向への正確性およびそれらの再現性とスコアとの関係を明らかにした。18〜69歳の男性73名と女性27名を対象とし、ドライバーと7番アイアンでのショットを10試技ずつ行わせた。レーダー式打球計測器(Trackman4, Trackman社製)で、打球とインパクト直前のヘッドの運動学的変数を測定し、各対象者の平均値と標準偏差を算出した。各変数の平均値について、線形性の関係が想定されるものの中で性別を考慮する必要のないものは相関分析、考慮する必要があるものは性別をダミー変数とした線形の回帰分析、最適値があると考えられるものは二次関数モデルの重回帰分析を行った。各変数の標準偏差は再現性を示す変数として、シーズン平均スコアとの相関分析を行った。分析の結果、スコアの良い対象者ほど両クラブの飛距離、ボール初速、ヘッド速度が大きく、アイアンのスピン量が多いことが示された(p< .005)。再現性では、スコアの良い対象者ほど両クラブの打出角、スピン量、ダイナミックロフト、フェースアングル、ドライバーの目標線からの左右のずれ、アイアンのアタックアングルの標準偏差が小さいことが示された(p< .005)。力学的因果関係に基づいて考察すると、スコアの良い対象者ほどヘッド速度の高いスイングによりボール初速ならびにスピン量が大きく、飛距離の長い打球を放つことができたと推察できる。また、インパクト時のフェース面の上下左右方向への傾きが試技間で安定しており、打球が到達目標から大幅に変動しない対象者ほどスコアが良かったと考えられる。以上からレクリエーションレベルでは、インパクト時のヘッド速度を高め、フェース面が安定するスイングを身につけることが重要と考えられる。

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