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[競技スポーツ-A-18]女性競技者とコーチの関係性に関する実態調査(社,心,コ)部活動現場における課題を中心に

*Aya Amo1 (1. University of Tsukuba)
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女性競技者には、男性競技者とは異なる身体的・心理的・社会的な問題がある。日本のスポーツ界における指導者の男女比は、競技によって異なるものの、全体として男性が多数を占めていることから、女性が競技を行う上での女性特有の問題を十分意識せずに指導が行われており、女性競技者が相談しづらい環境であると言える。第3期スポーツ基本計画では、「女性の視点を踏まえた政策の推進」や「女性の視点を持つコーチの養成」などについて言及されている。しかし、施策目標や具体的施策において、コーチにどのような資質能力を養成すべきであるのかについては十分に検討されているわけではない。
 そこで本研究では、運動部活動に所属する女性競技者を対象に、女性競技者が抱えるコーチ問題(女性競技者とコーチ間における問題(悩み))の実態と女性競技者がコーチに求める資質能力を明らかにすることを目的とする。 
 調査の結果、コーチの性別間による比較では、女性競技者のコーチに対する信頼度は、女性コーチよりも男性コーチのほうが低いことが確認され、女性競技者が抱く男性コーチと女性コーチに対する信頼度には有意な差が確認された。また、女性競技者は、コーチに対して身体的ケアや心理的ケアに関するサポートを必要としていることが明らかになった。これらの実態を踏まえた上で、今後の指導者養成の実践的な示唆とする。

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