Presentation Information
[学校保健体育-A-14]国立高等専門学校における保健授業の実態把握(保)Webシラバスに基づく分析から
*Masaki Minami1, Kei Shibayama2, Hiromitsu Sakata3, Hiroaki Takatsu4, Ayame Ishitobi5 (1. National Institute of Technology, Ishikawa College, 2. Fukuyama Heisei University, 3. National Institute of Technology, Kisarazu College, 4. National Institute of Technology, Toyota College, 5. National Institute of Technology, Tokuyama College)
[背景と目的]高等専門学校(以下、高専)とは、主に16歳から20歳の学生が在籍する高等教育機関であるが、一般的な教科教育という観点から、保健体育の授業も実施されている。高専における保健体育の授業が、どのように展開されているのかは、国立高等専門学校機構が定めた身につけるべき知識や能力の具体的な到達目標であるモデルコアカリキュラム(以下、MCC)に保健体育が位置づけられていないため、その全容を知ることは難しい。これまで、高専の体育授業については、柴山ほか(2022)が全国的な調査からその全容の解明に努めているが、保健授業については同様の研究は見当たらない。そこで、本研究では国立高専の保健授業について、各校が公開しているWebシラバスを基に、その全容を明らかにすることを目的とする。
[方法]2025年度Webシラバスから高等学校年代に相当する1~3年次に開講されている保健体育の科目を全て分析対象とした。
[結果と考察]①実施科目や時間配当:「保健」という科目を設けて実施している高専は約29%、多くの高専は「保健体育」という科目の中で時間数を限って実施している。また時間配当も1単位程度であり、「保健」の内容を全く実施していない高専も見られた。 ②カリキュラムや授業内容:健康、生活習慣病、性、喫煙・薬物乱用などのキーワードに関する内容が最も多かった。これらは、高等学校の学習指導要領の領域では「現代社会と健康」に含まれる内容であるが、その他の領域「生涯を通じる健康」、「安全な社会生活」、「健康を支える環境づくり」の内容を盛り込んだシラバスが少ない傾向にあった。MCCに保健体育が位置づけられていないため、「保健」に関する時間配当の少なさや授業内容の偏重といった問題点が明らかになった。一方で、身体不自由者疑似体験等の特徴的な授業も実施されており、高専の特色を生かした保健のあり方も示唆された。
[方法]2025年度Webシラバスから高等学校年代に相当する1~3年次に開講されている保健体育の科目を全て分析対象とした。
[結果と考察]①実施科目や時間配当:「保健」という科目を設けて実施している高専は約29%、多くの高専は「保健体育」という科目の中で時間数を限って実施している。また時間配当も1単位程度であり、「保健」の内容を全く実施していない高専も見られた。 ②カリキュラムや授業内容:健康、生活習慣病、性、喫煙・薬物乱用などのキーワードに関する内容が最も多かった。これらは、高等学校の学習指導要領の領域では「現代社会と健康」に含まれる内容であるが、その他の領域「生涯を通じる健康」、「安全な社会生活」、「健康を支える環境づくり」の内容を盛り込んだシラバスが少ない傾向にあった。MCCに保健体育が位置づけられていないため、「保健」に関する時間配当の少なさや授業内容の偏重といった問題点が明らかになった。一方で、身体不自由者疑似体験等の特徴的な授業も実施されており、高専の特色を生かした保健のあり方も示唆された。
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in
