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[学校保健体育-B-15]Reconsideration of the “simplicity” inherent in Tag Rugby(教)

*Hayato Watanabe1, Hideto Suzuki2 (1. Doctoral Course, The United Graduate School of Education, Tokyo Gakugei University, 2. Graduate School of Education, Tokyo Gakugei University)
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一般的にタグラグビーは、インベージョンゲームの中でとりわけ易しいゲームであると言われている。というのも、ドリブルやシュートを要するサッカーやバスケットボールなどの他とは異なり、タグラグビーではボールを持ち抱えたまま自由に走ることができ、そしてインゴール内に走り込んでボールを地面に置くだけで得点することができるからである。では、こうした技術の「易しさ」を根拠にタグラグビーは易しいゲームであると真に言ってしまってもよいのであろうか。
 これまで技術の観点からタグラグビーの「易しさ」が論じられる際、児童の意識調査を実施する実証的な検討が複数なされてきた。それらに目を向けてみると、上述したようなタグラグビーの技術を易しいとする児童が学習を重ねる度に増えていく反面、それを易しいとはしない児童も現実にいたことがわかる。よって、この現実を看過したまま技術の「易しさ」ばかりを根拠にタグラグビーは他よりも易しいゲームであると簡単に言うことはできない、と考えられよう。ならば、技術とは別の観点からタグラグビーの「易しさ」を改めて考えてみなければならない。
 他方でタグラグビーに特有の「易しさ」は、ゲームにおいて何が起こっているのかという鬩ぎ合いの観点からも考察されてきた。だがその方面の議論は、原型であるラグビーフットボールとの相違からその派生であるタグラグビーの「易しさ」を論じることに未だとどまっている。
 かかる問題意識に立ち、本研究では、鬩ぎ合いの観点からタグラグビーと他のインベージョンゲームとの違いを問い直し、タグラグビーはインベージョンゲームの中でとりわけ易しいゲームであると言えるのか否かを考察する。本研究の試みによって新たに見えてくる、タグラグビーに特有の「易しさ」あるいは「難しさ」について報告する。

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