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[14介-口-03]HADOにおける活動強度の定量化と心理的影響の検討

*TAKAHIDE MATSUMOTO1, Norihide Yamamoto2 (1. Department of Lifelong Learning, Faculty of Education, Tokoha University, 2. KUL Corporation, SC Division, e-Sports Business Promotion Office)
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AR技術を応用したHADOに関する活動強度や心理的効果の学術的研究はまだ限られている。厚生労働省は、週150分以上の中等強度の身体活動を推奨しており、これを実現するために多様な運動手段の選択が求められている。本研究では、HADOが心身両面から健康づくりに与える影響を検討するため、HADO1試合あたりの活動強度とプレー前後の気分変化を明らかにすることを目的とした。成人男女49名(男性38名、32.0 ± 12.0歳;女性11名、30.0 ± 10.0歳)を対象に、のべ130試合のデータを収集した。活動量計を用いて、1試合(80秒)あたりの活動強度を算出した。統計解析には被験者IDをランダム効果とする線形混合モデルを用い、固定効果には運動習慣、HADO経験、試合中の役割、性別、年齢を含めた。また、HADO実施前後の心理的変化は一時的気分尺度を用いて測定し、実施前後の得点を対応のあるt検定で比較した。HADO1試合あたりの活動強度は3.9 ± 1.1 METs(男性4.1 ± 1.2、女性3.5 ± 0.9)であり、中等強度に相当した。日頃から運動習慣のある群およびHADOのプレー経験がある群は、それぞれ該当しない群と比較して、有意に高い活動強度を示した。また、試合中の役割の主効果は有意ではなく、性別や年齢など他の要因を統制したモデルでも、活動強度に対する影響は確認されなかった。さらに、心理的変化として、「混乱」の得点が有意に低下し、「活気」の得点が有意に上昇した。HADOは短時間で中等強度以上の運動が可能であり、運動習慣や経験を有する者は、より高い活動強度を示した。一方で、試合中の役割や性別による影響は小さく、運動習慣がない場合でも一定の運動強度が得られる傾向が見られた。さらに、混乱の低下や活気の上昇といったポジティブな心理的変化も確認された。

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