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[14介-口-05]赤外線深度センサーによる高齢者のステッピングテスト評価の性差
*Eiji Fujita1, Nobuo Takeshima2, Takeshi Kohama3, Masanobu Kusunoki3, Yukiya Oba4, Ryota Takaiso2 (1. National Institute of Fitness and Sports in KANOYA, 2. Asahi Univ., 3. Kinki Univ., 4. Univ. of Hawaii at Manoa)
【背景】これまでに高齢男女を対象に赤外線深度センサー(KINECT)を用いた20秒間のステッピングテスト(ST)時における頭部総移動距離(TMD),膝関節総移動距離(KMD)とそれらの比(TMD/KMD)や膝関節高(MKH)などのKINECT指標が,高齢女性の機能的自立度またはADL評価尺度として判別できることを示した(Takeshima et al., 2019)。一般的に筋力や下肢関節可動域には性差が生じている可能性があるが,本KINECT指標に関する性差の影響はいまだ検討していない。【目的】地域で自立している人から介護保険利用者に至るまでの幅広い高齢男女を対象に,ST時のKINECT指標の性差を比較した。【方法】対象は地域居住の高齢の男性73名と女性77名の計150人(76.2 ± 6.3歳)で,うち介護保険利用者が87名であった。STは20秒間の開眼によるその場足踏みを,テンポや足のあげ方などは自由にさせて行わせた。得られたKINECTデータの追加変数として,それぞれの身長比,体重比,BMI比も求めた。これらの性差の検討には,ノンパラメトリック法を用いて中央値検定とMann-Whitney U testで分布の相違を比較した。【結果】TMDは身長比,体重比,BMI比も含めて男女間で有意差が認められたが,KMDには有意差がいずれも認められなかった。TMD/KMDはBMI比を除き,いずれも男女間では有意差が認められなかった。MKHは体重比以外の指標で男女間の有意差が認められた。【まとめ】TMDおよびMKHの多くの指標では,形態で補正をしても男女間での相違は明らかであった。一方でBMI比を除くTMD/KMDと,すべてのKMDの指標には男女で有意差が認められなかったことから,これらのKINECT指標は,高齢男女において同じ評価基準での使用が可能かもしれない。
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