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[14介-口-07]オリジナル体操を含む地域密着型運動プログラムの実施と評価高齢者の身体機能と心理的変化に着目した実践報告
*Yuji Maruyama1, Ryo Tanaka2, Ayako Fukutomi3 (1. Tokaigakuen Univ., 2. Sendai Univ., 3. Ehime Univ.)
本研究は、青森県田子町において、地域の伝承文化や風土を活かした高齢者向け運動プログラム「タプコプさわやか運動プログラム」を開発・実施し、その有効性を検証したものである。田子町は運動習慣者が少なく、健康寿命の延伸が重要課題となっている。健康日本21(第三次)に掲げられた「すべての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」の理念をふまえ、本プログラムでは、筋力トレーニング(約7分)と地域に馴染みのある音楽・動作を取り入れたオリジナル体操(約5分)で構成された映像を制作し、田子町ケーブルテレビにて日々放映した。研究対象は、田子町在住の高齢者20名(男性2名、女性18名)であり、体力測定、質問紙調査、インタビュー調査を通じて多角的な評価を行った。
1日あたりの平均歩数は5,907歩、運動実践率は96日間中平均66日であった。介入前後の体力測定では、全項目において有意な向上が見られ、特に下肢筋力やバランス能力の改善が顕著であった。SF-8によるQOL調査では「活力」の向上が統計的に有意であり、日常生活における「体力に対する自信」にも肯定的な変化が確認された。インタビュー調査では、「立ち上がりが楽になった」「毎日の楽しみになっている」といった身体的・心理的効果が多数挙げられ、プログラムの継続性と地域との親和性が示された。また、田子町出身で東京都在住の高齢者にも同プログラムを紹介し、ふるさととのつながりを意識した普及活動を行ったが、実施頻度は町内より低かった。参加者からの継続希望も多く、現在もケーブルテレビでの放映が継続されている。本研究は、地域文化を活用した運動支援が高齢者の健康づくりに貢献しうることを示唆している。
1日あたりの平均歩数は5,907歩、運動実践率は96日間中平均66日であった。介入前後の体力測定では、全項目において有意な向上が見られ、特に下肢筋力やバランス能力の改善が顕著であった。SF-8によるQOL調査では「活力」の向上が統計的に有意であり、日常生活における「体力に対する自信」にも肯定的な変化が確認された。インタビュー調査では、「立ち上がりが楽になった」「毎日の楽しみになっている」といった身体的・心理的効果が多数挙げられ、プログラムの継続性と地域との親和性が示された。また、田子町出身で東京都在住の高齢者にも同プログラムを紹介し、ふるさととのつながりを意識した普及活動を行ったが、実施頻度は町内より低かった。参加者からの継続希望も多く、現在もケーブルテレビでの放映が継続されている。本研究は、地域文化を活用した運動支援が高齢者の健康づくりに貢献しうることを示唆している。
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