Presentation Information
[12人-口-04]Attempts to Realize Children's Right to Express Their Opinions in UK Sports Organizations and the Implications for Safeguarding
*Katsumi Mori1, Rie Yamada2 (1. National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, 2. Kagoshima University Inamori Academy)
イングランドサッカー協会(FA)では、協会内のクラブで指導者等が子どもの意見を聞く取組をしてきたが、2024年4月に子どもの意見を聞くためのガイドライン(Listening to Child-ren)を策定した。その中で、クラブが子どもに影響を与えるどんなことでも子どもと会話すべきであること、その根拠として、子どもの権利条約で、子どもは自分たちに影響のある問題について発言する権利があり、意思決定では、子どもの意見が正当に考慮される権利があることが挙げられている。また、大人は若者の意見が意思決定の中心となるようにすること、意見が定期的かつ積極的に求められ、子どもが安心して意見を述べる環境をつくることは、クラブ内に子ども中心の文化を築くのに役立ち、子どもの権利が実現されるとしている。
さらに、スポーツにおける子ども保護局(Child Protection in Sport Unit)は、子どもと若者の活動への関りのガイドライン(Involving Children and Young People)を2023年に策定した。その中で、自らの問題や懸念を提起できること等が子どもと若者がクラブや活動に参加するメリットとして挙げられ、また、組織にとっても、若者が大切にされ意見を聞かれていると感じれば、懸念を報告し、スポーツを長く続ける可能性が高まること等が指摘されている。上記FAのガイドラインでも、虐待の被害者たちが、自分の意見や見解を責任者と共有するよう奨励されないクラブ文化があったと語ったように、子どもの意見が表明できる環境は虐待防止にも繋がることが示されている。
本研究では、イギリススポーツ団体における子どもの意見表明権実現のための上記の取組を中心に考察し、子どもの意見表明権の保障がセーフガーディングの環境の醸成に繋がることなど、日本の子どものスポーツ活動の在り方の見直しにも資する提言をする。
さらに、スポーツにおける子ども保護局(Child Protection in Sport Unit)は、子どもと若者の活動への関りのガイドライン(Involving Children and Young People)を2023年に策定した。その中で、自らの問題や懸念を提起できること等が子どもと若者がクラブや活動に参加するメリットとして挙げられ、また、組織にとっても、若者が大切にされ意見を聞かれていると感じれば、懸念を報告し、スポーツを長く続ける可能性が高まること等が指摘されている。上記FAのガイドラインでも、虐待の被害者たちが、自分の意見や見解を責任者と共有するよう奨励されないクラブ文化があったと語ったように、子どもの意見が表明できる環境は虐待防止にも繋がることが示されている。
本研究では、イギリススポーツ団体における子どもの意見表明権実現のための上記の取組を中心に考察し、子どもの意見表明権の保障がセーフガーディングの環境の醸成に繋がることなど、日本の子どものスポーツ活動の在り方の見直しにも資する提言をする。
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