Presentation Information
[11教-口-04]小学校中学年のゴール型ゲームにおける「転換局面」を対象とした学習の可能性児童の思考・判断と技能発揮の関係から
*HIROSHI NAKANISHI1, Hibiki Taniyama2 (1. Hiroshima Shudo University, 2. Inokuchi Elementary School)
本研究は、小学校中学年のボール運動領域におけるゴール型ゲームにおいて、攻防の「転換局面」を対象とした学習の可能性について検討した。筆者らが開発をおこなった「ボウリングボール」を対象に、「転換局面」での思考・判断と技能発揮の関係についてGPAIを援用し求めた指標の分析に加え、それぞれの指標の相関関係を分析した結果以下の3点が明らかになった。
1点目は、第7時から第11時にかけて学級全体としてGP全体の学習成果が向上しており、特に「転換局面」に関する学習成果が向上した。2点目は、本教材についても宗野(2015)の述べている、「攻撃課題・守備課題は相互作用によって発展し、授業過程の中では揺らぎながら発展していく」可能性が示唆され、第9時から第10時にかけてパスとシュートなどの攻撃に関する学習成果が数値としては低下したが、これは守備に関する学習成果が向上したと推察された。3点目は、GPが低い児童は単に技能発揮ができていないのではなく、意思決定にも課題を抱えていると示唆された。また、GPの上昇のためにまずは、適切な意思決定ができる状況判断能力を高めていくことの必要性が挙げられた。
これらのことから、本研究で取り扱った教材において、中学年の児童が攻撃から防御、防御から攻撃の両方の「転換局面」において思考と技能発揮の関係には相関関係が認められ、適切な思考・判断の向上に有効な教材であることが示唆された。そのため、小学校中学年においても「転換局面」を学習の対象として取り扱う事が可能であることが示された。
1点目は、第7時から第11時にかけて学級全体としてGP全体の学習成果が向上しており、特に「転換局面」に関する学習成果が向上した。2点目は、本教材についても宗野(2015)の述べている、「攻撃課題・守備課題は相互作用によって発展し、授業過程の中では揺らぎながら発展していく」可能性が示唆され、第9時から第10時にかけてパスとシュートなどの攻撃に関する学習成果が数値としては低下したが、これは守備に関する学習成果が向上したと推察された。3点目は、GPが低い児童は単に技能発揮ができていないのではなく、意思決定にも課題を抱えていると示唆された。また、GPの上昇のためにまずは、適切な意思決定ができる状況判断能力を高めていくことの必要性が挙げられた。
これらのことから、本研究で取り扱った教材において、中学年の児童が攻撃から防御、防御から攻撃の両方の「転換局面」において思考と技能発揮の関係には相関関係が認められ、適切な思考・判断の向上に有効な教材であることが示唆された。そのため、小学校中学年においても「転換局面」を学習の対象として取り扱う事が可能であることが示された。
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in
