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[11教-口-20]小学校体育授業の準備運動場面における1年間のACP導入が児童の基礎運動能力に与える影響小学校低学年児童を対象に

*Shota Tsukamoto1, Hidekazu Terauchi2, Yusaku Ogura3, Kenta Otsubo4, Hiroshi Aono5, Kosho Kasuga6 (1. Chubu Gakuin University, 2. Graduate School of Gifu University, 3. Chubu Gakuin College, 4. Gifu Kyoritsu University, 5. Japan Sport Association, 6. Gifu University)
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目的)本研究は,体育授業の準備運動場面におけるアクティブ・チャイルド・プログラム(以降ACP)の1年間の実施(以降ACP準備運動)が小学校低学年児童の基礎運動能力特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした. 方法)対象は,G県の小学1年生94名(男子47名,女子47名)であった. ACP準備運動の効果を明らかにするため,ACP準備運動の実施前と実施1年後で性別および種目別(50m走,立ち幅跳び,ソフトボール投げ)で基礎運動能力の変容を分析した.基礎統計量から1年間の伸び量を算出し,全国平均の1年間の伸び量と比較した.また,性別および種目別での各能力(走能力・跳能力・投能力)の高低とACP準備運動の効果を検討するため,全国平均と標準偏差から各能力のPre-testの結果を上位群,中位群,下位群の3群に群分けし,一要因のみ対応のある二元配置分散分析を適用した.有意な主効果が認められた場合,多重比較検定を行うとともに効果量を算出した. 結果)男女とも全ての項目において,ACP実施群の方が伸び量が大きく,ACPの実施は小学校低学年児童の体力向上に効果があることが示唆された.分析の結果,男女とも全ての項目において有意な主効果が認められた.効果量に着目すると,男子のソフトボール投げを除く5項目において下位群が最も高い効果量を示し,特に下位群の児童に対して効果的であることが示唆された. ACPは子どもが楽しみながら多様な動きを経験し,積極的にからだを動かすことができるプログラムであり,運動能力の優劣に関わらず,全ての児童がACP準備運動の中で運動の質と量を一定に獲得できたため,運動能力の向上に繋がったと考えられる. 結論)体育授業にACP準備運動を導入することは,小学校低学年児童の基礎運動能力向上に効果があり,体力の二極化,低下という社会問題改善の一助になると考えられる.

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