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[08測-口-10]一般中高年者及び中高年パワーリフターの身体的特性の比較

*Takehiko Fujise1 (1. Niigata University of International and Information Studies)
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本研究では、一般中高年者と中高年パワーリフターの身体的特性を比較することによって長年にわたるウエイトトレーニング(WT)の効果を検討することが目的であった。被験者は一般中高年男性11名(56.6±10.0歳、C群)と中高年男性パワーリフター7名(54.1±10.0歳:競技歴25.3±9.0年、PL群)であった。PL群の公認最高記録はトータル重量(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)が543±79㎏であった。測定項目は、身体組成がTANITA社製のインナースキャンRD-803Lを用い、握力が竹井機器社製握力計を用いた。身長、体重、及び体脂肪率はC群(平均173cm、71kg、22.1%)とPL群(平均170cm、83kg、26.1%)間に有意差はなかったが、BMI(23.8と28.8kg/m2)、全身筋肉量(51.1と58.2㎏)、基礎代謝量(1481と1751kcal)、推定骨量(2.80と3.30㎏)、SMI(8.05と9.84 kg/m2)には有意差が認められた。一方、握力(左右の平均)はPL群(47.4±6.3㎏)がC群(36.6±6.7㎏)よりも有意に高値を示したが、体重当たりの握力(C群が0.527±0.098㎏/wt、PL群が0.565±0.067㎏/wt)は両群間に有意差は認められなかった(p=0.5309)。パワーリフティングはWTの三大基本種目の合計重量を競う競技であり、PL群はこれらの種目を用いて長年トレーニングすることによって全身筋肉量や推定骨量等が増加したものと思われる。一方、PL群においてデッドリフトではおそらく受動握力を用いることから能動握力へのトレーニング効果は少なく、元々筋力が高かった者が競技を継続しているものと思われる。以上の結果から、中高年パワーリフターは長年WTを継続することによって高い筋肉量や骨量等を維持している可能性が示唆された。

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