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[03心-KL-2]Adjustment and violence in extracurricular sports activitiesPsychosocial perspectives and practical implications

*Takayuki Shibukura1 (1. Graduate School of Sport Sciences, Toin University of Yokohama)
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<演者略歴>
名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士(後期)課程修了。博士(心理学).新潟県立大学准教授等を経て現職。一般社団法人スポーツフォーキッズジャパン代表。日本スポーツ協会共通科目コーチデベロッパー。日本スポーツ少年団指導育成部会部会員。全日本軟式野球連盟指導部会外部委員。
生徒は運動部活動への参加を通じて、身体的・精神的・社会的な成長を遂げることが期待されている。しかし、適応のあり方によっては、こうした効果が得られないばかりか、心身の健康が脅かされる危険性もある。一方、指導者の主要な役割は、生徒が運動部活動へ適応できるよう導くことであるが、近年、指導者による暴力やハラスメントの報告は増加傾向にあり、その実態は本来の役割とは大きく乖離していることが示唆される。筆者はこれまで、運動部活動におけるライフスキルの獲得や部員のストレスマネジメントを主なテーマとして研究を行ってきた。関心の中心は、生徒が運動部活動のもたらす肯定的な効果に触れうる活動条件を見出そうとすることにあった。近年は、研究の知と実践の知とを結びつける活動に軸足を置き、指導者育成に関わる研修会の企画や実施に携わっている。
 本レクチャーでは,運動部活動における適応を個人的な側面だけではなく,文化的・社会的な要因と結びついた心理社会的なプロセスと捉え、その上で、暴力がいかに存在し、正当化されてきたのかを検討したい。また、指導者育成や環境整備を通じた、暴力根絶に向けた実践の方向性についても考察を試みたい。

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