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[03心-口-04]チアリーディングにおけるスタンツを原因とした腰痛の心理社会的状況についての質的検討

*Ayame Matsuoka1, Tadashi Nakazawa1, Okano Kaoru1, Kousuke Tokita1, Koudai Tsuruda1, Hiroaki Seto1 (1. hosei Univ)
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【背景】チアリーディングは「スタンツ」という人を持ち上げる動作などを行う、身体的および心理的要求の高い競技である。日本のチアリーディング関連外傷・障害において、スタンツ実施時に他の選手を持ち上げるポジション(以下ベース)の選手に腰部障害が多いことが報告されている。スポーツ関連の腰部障害は様々な要因が複雑に関与していることが明らかになっている。心理社会的背景として、腰痛を抱える他競技の選手は、痛みがあることを指導者やチームメイトに隠すという特徴的な行動が見られ、これは痛みがあることが普通であると考える文化の存在や、痛みや外傷・障害に対するネガティブな考えによるものと推測される。しかし、チアリーディング選手における腰部障害の要因は不明な点が多い。
【目的】チアリーディングにおけるスタンツを原因とした腰痛の心理社会的状況を検討すること。
【対象と方法】スタンツのベースの時に腰痛の経験があるチアリーディング選手7名を対象に、「腰痛の基本情報」「腰痛の要因」「腰痛後の経験」の3つのテーマに沿ってオンラインによる半構造化面接を実施した。収集した逐語データは、グラウンデッドセオリーアプローチにより分析した。
【結果および考察】「本人の考える腰痛の内的要因」「本人の考える腰痛の外的要因」「心理的要素」「チーム環境」「腰痛の発生」「腰痛への対応」「腰痛による影響」「腰痛を伝える」「周りからのサポート」という9つのカテゴリーが生成された。また、カテゴリー同士について一方向もしくは相互に影響する関係性が考察され、腰痛の発生と腰痛を取り巻く事象における自覚的もしくは潜在的な課題の存在が窺えた。

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