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[15政-口-06]自治体のスポーツ鬼ごっこ導入による運動能力と意欲・対人関係の変容に関する実践報告富里市における幼児期・学童期での鬼ごっこを通じた連携プログラムの成果と展望

*Takao Hazaki1 (1. International Onigokko Association)
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本報告では、富里市が実施した「鬼ごっこを取り入れた幼児期の運動遊び支援事業」および「小学校体育でのスポーツ鬼ごっこ導入」の取組について、体力面のみならず心理・社会的効果を含めた成果を報告する。幼児期には市立幼稚園・こども園4園の4.5歳児206名を対象に、年間34回の鬼ごっこ遊びを実施し、25m走、立ち幅跳び等5項目で6〜19%の向上を確認した。小学校では7校の小学校1.2年生281名を対象に体育授業で導入し、50m走の平均タイムが導入前比で6〜10%改善したほか、県平均を超える結果が複数項目で確認された。 さらに児童アンケートでは、「運動が得意になった」と感じた児童が多数を占め、体育の授業で「スポーツ鬼ごっこが楽しかった」と回答した割合も95%を超え、運動に対するポジティブな意識変容が見られた。また、作戦タイムを通じて「自分の意見を言えた」「友達と協力できた」と感じた子も多く、コミュニケーション能力や自己肯定感の向上も確認された。 こうした成果は、スポーツ鬼ごっこのゲーム性と全員参加型の構造、セルフジャッジによる自律性育成によるものである。今後は小学3年生への拡大や親子参観の導入により、教育・家庭の連携を深め、子どもの心身の総合的発達に資する取組として定着を図っていく。

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