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[04生-口-05]競泳におけるインターバルトレーニング中の深部体温とパフォーマンスについて
*yasuhiro_shimatani@yahoo.co.jp Shimatani1, Masaaki Sugita2 (1. Nippon Sport Science University Graduate school , 2. Nippon Sport Science University)
深部体温が適度に上昇することは,身体パフォーマンスの向上に寄与することが知られているが,過度な体温上昇はパフォーマンスの低下を引き起こすことが報告されている.近年では,競歩において深部体温上昇を抑制することを目的としたクーリング対策を実施した研究が報告されているが,競泳においてトレーニング中の深部体温上昇を抑制することを目的とした研究はほとんど見受けられず,競泳のトレーニング時における深部体温は不明である.競泳のインターバルトレーニング中の深部体温が陸上運動時と同様な結果を示すとすれば,競歩などで実施しているクーリング対策を競泳でも活用することができるのではないかと考える.そこで本研究では,競泳のインターバルトレーニング中における深部体温を測定し,深部体温とパフォーマンスについて検討することを目的とした. 対象は,N大学で練習を実施している健康な男子競泳選手9名とし,実験中の水温は28.3℃であった.実験のプロトコルは,日頃実施しているインターバルトレーニングメニューとした.測定項目は各本数の記録,深部体温(直腸温),心拍数,自覚的運動強度(以下RPE),温熱感覚(0:非常に寒い~8:非常に暑いの9段階),給水量,体重,血中乳酸濃度,および尿比重とした.インターバルトレーニング中の対象者全員の深部体温の最高値は39℃以上を示し,最も深部体温が高い人は39.62℃を示した.また,トレーニング終了時のRPEは18.3±1.9,温熱感覚は7.1±0.9を示し,多くの選手で最高値に近い値を示した.陸上と異なった環境下で行う水中運動時の深部体温は水温によって大きく左右されることが報告されているが,本研究において,水温約28℃の環境では,パフォーマンスが低下する深部体温の指標とされている40℃までは上がらず,最後までトレーニングを実施することができた.
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