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[03心-ポ-23]運動へのストレスコーピング、基本的心理欲求、今後の運動意欲の関係通信制高校に在籍する生徒の好意的・忌避的態度に着目して
*Masaya Tanaka1, Takumi Nakasuga1 (1. Hyogo University of education)
本研究では、通信制高校の生徒を対象に、運動に対するストレス対処行動、基本的心理欲求、今後の運動意欲の関係について検討することを目的とした。また生徒の運動に対する好意的・忌避的態度ごとにそれらの関係に違いがあるのかについても検討することとした。通信制高校に在籍する65名を対象に質問紙調査を実施した。使用尺度は、質問紙調査には、ストレスコーピング(尾関、1993)および基本的心理欲求(西村・櫻井、2011)を通信制高校の生徒にとって理解しやすい表現に一部修正を加えたうえで用いた。また、今後の運動意欲を測定する項目(高校卒業後も自主的に運動やスポーツをしたいか)と運動への好意的・忌避的態度を群分けする項目(今の自分は運動・スポーツが好きか)も使用した。本研究の仮説モデルとして、独立変数にストレスコーピングの3下位尺度(問題焦点型、情動焦点型、回避・逃避型、)を、媒介変数に基本的心理欲求の3下位尺度(自律性、有能さ、関係性)を,そして従属変数に今後の運動意欲に関する項目を付置したモデルを設定した。まず、この仮説モデルに関して有効回答者48名を用いて重回帰分析を行った。その結果、情動焦点型が基本的心理欲求の3下位尺度すべてに有意な正の影響を示した。さらに自律性と有能さは将来の運動意欲に正の影響を示した。続いて、運動に対する好意的態度群(好き・やや好きと回答した22名)と忌避的態度群(嫌い・やや嫌いと回答した26名)の群ごとに重回帰分析を実施した。その結果、好意的態度群は情動焦点型が関係性と有能さに有意な正の影響を示し、さらに有能さが将来の運動意欲に正の影響を示した。一方,忌避的態度群は回避・逃避型が関係性と有能さに有意な正の影響を示し、また自律性が将来の運動意欲に正の影響を示した。以上の結果は、通信制高校に在籍する生徒(好意的態度群と忌避的態度群)の一つの特徴として確認された。
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