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[03心-ポ-53]男子大学生ウエイトリフティング選手における心理的競技能力と競技不安の相関関係

*Koudai Tsuruda1, Kosuke Tokita1, Tadashi Nakazawa2 (1. Graduate School of Sports and Health Studies HOSEI Univ., 2. HOSEI Univ.)
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【目的】男子大学生ウエイトリフティング(以下,WL)選手を対象に心理的競技能力と競技不安の相関関係を検討すること【対象と方法】全日本学生WL連盟に所属する男子選手44名(2~4年生,平均年齢19.84±0.78歳)に対してフェイスシート,心理的競技能力診断検査(徳永・橋本,2000,以下,DIPCA.3),スポーツ特性-状態不安診断検査(徳永・橋本,2005,以下,TAIS.2&SAIS.2)を用いて調査を実施した。フェイスシートでは対象者の属性,DIPCA.3では5因子(競技意欲,精神の安定・集中,自信,作戦能力,協調性)と総点数,TAIS.2では5因子(動作の乱れの傾向,結果に対する不安傾向,身体面の緊張傾向,競技回避傾向,自信喪失傾向)と総点数,SAIS.2では4因子(情緒不安,勝敗への認知不安,身体的緊張,過緊張・恐れ)と総点数について確認した。DIPCA.3とTAIS.2&SAIS.2の相関関係は統計ソフトHAD(清水,2016)で分析した。【結論】分析の結果,DIPCA.3の総得点とTAIS.2&SAIS.2の各総得点間に中程度の負の相関関係が確認された。また,協調性を除いたDIPCA.3の4因子とTAIS.2&SAIS.2の複数の因子間に弱から強程度の負の相関関係が示された。特にDIPCA.3の精神の安定・集中の因子とTAIS.2&SAIS.2の複数の因子間に中から強程度の負の相関関係が示されたことは,競技不安とパフォーマンスの関係を扱った福井ら(2014)や土屋・中澤(2021)の報告を支持する結果となり,WLの競技場面においても競技不安が精神の安定・集中に混乱を招き,実力発揮の阻害要因となっている可能性が示唆された。以上のことから,WL競技の心理的側面の重要性が窺え,競技不安を解消することで,選手の競技力向上に寄与する可能性が示唆された。

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